藤原樹が俳優として初めて得た感覚とは? 中川龍太郎監督との初タッグ作の撮影裏に密着

THE RAMPAGEの藤原樹が主演を務めるオリジナルショートドラマ『欲望(蜘蛛の糸のように)』が、4月4日に日本映画専門チャンネルにて放送される。THE RAMPAGEの川村壱馬、RIKU、吉野北人が主演した映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』や、横浜流星主演のABEMAオリジナル連続ドラマ『わかっていても the shapes of love』の中川龍太郎が監督を務めた。神田(藤原樹)は、恋人の路美(伊藤万理華)と一緒に街を出ようとするが、金が足りない。そこで、裏社会の仕事を引き受けて、ある老人の元にむかうのだが……。
リアルサウンド映画部では、2月某日に本作の撮影現場を訪問。独占取材を行った。
主人公の神田を演じる藤原樹。これまでにも、ドラマや映画、舞台などで演技はしてきたが、今回の撮影で初めての感覚を得たという。

「今まで、映画や舞台でもアクションをやってはきたんですけど、今回は、実際に誰かと本気で戦ったらこんな感じになるんだろうなと思えるほどリアルなアクションになっています。感情もむき出しな部分があって、これまで自分自身では出したことのないような表情をしたり、気持ちを発するシーンがあるんです。そういうシーンを演じいてるときに、神田という役に入り込んでいるなって感じました。神田は不器用で、路美に対してもまっすぐで、一度はじめたことはやり遂げる人物で、僕にとっても共感できる部分がたくさんありました。今回、本当に新しい経験がたくさんできて楽しかったです」(藤原)
本作を企画したのはプロデューサーの荒瀬佳孝。その経緯を次のように語る。
「2023年、日本映画専門チャンネルの企画で、小関裕太さん主演『メロスの誕生』を中川龍太郎監督に担当していただきました。評判が非常に良かったので、監督ともう一本作りたいね……と話したのが最初のきっかけです。そこで監督から芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の空気感とアクションが融合したファンタジーものを作ることができないかと。今回はアクションがあるということで、THE RAMPAGEのパフォーマーでもある藤原樹さんに出演していただくことになったんです」

『蜘蛛の糸』から発想を得た今回の物語の狙いを中川監督は次のように明かす。
「いつの時代も、『ここではないどこかに行きたい』という思いを誰もが持っていると思うんです。実際、“どこか”に行けば何かがあったし、そこには夢があった。でも、今はここではないどこかに行ったとしても希望が持てない時代になったのではないかと。アメリカやヨーロッパでもそうですよね。藤原さんが今回演じている神田も、伊藤さんが演じる路美も、駆け落ちがしたいわけです。でも、駆け落ちをしても何もない。そんなことを描きたいと思いました。『蜘蛛の糸』は、人間の欲の話。神田たちの自由になりたいという欲と、『蜘蛛の糸』に書かれている欲の話を掛け合わせてみようと考えました」





















