『クジャクのダンス』最終章前に衝撃事実が続々判明 間宮啓行の熟練の演技に魅入られる

『クジャクのダンス』最終章前の衝撃事実

 ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)が第9話より最終章に突入する。その最高潮に達する起爆剤として、第7話で心麦(広瀬すず)が林川歌であると判明したことに続き、第8話ではさらなる真相が続々と明らかになっていった。

 まず驚くのが、長らく謎の人物として登場していたリュックの男が、弁護士の鳴川(間宮啓行)だということ。そして、鳴川が検事・阿南(瀧内公美)の父親だということだ。第3話に初登場し、心麦や染田(酒井敏也)に接近しては、阿南の裏で暗躍していたリュックの男。カラビナは鳴川の弁護士としての服装とは直結しておらず、なかなか予想しにくい人物であったが、“辞め検”として神井(磯村勇斗)に向けた怒号が、微かにリュックの男としての声の雰囲気を醸し出しており、そこで多くの視聴者が反応。ついに第8話ラストでストリートファッションに身を包んだ鳴川が姿を現した。

 演じる間宮啓行は、民放連続ドラマへの出演は本作が初めて。だが、長年にわたり数々の名作舞台に出演しているという、極めてベストな配役だったように思える。ここまで声のみで視聴者と心麦たちを欺いてきたわけだが、最終章からは阿南の父として、さらに春生(リリー・フランキー)が亡くなった火事の現場にいた理由、加えて阿南が疑っている染田の死に関与しているのかが明らかになっていくのだろう。間宮自身の芝居にも変化が見られそうだ。

 もう一つの大きな進展として、赤沢の妻・京子(西田尚美)と廣島育美に繋がりがあることが明らかになっている。廣島育美は春生の手紙に名前が記されていた冤罪メンバーの一人。赤沢(藤本隆宏)たち刑事がなかなか手がかりが掴めないと捜査が難航している中、神井が手にしたのが、廣島育美に関する資料なのだろう。その全貌は最終章に持ち越しとなっているが、資料には「ダイヤモンドクラブ」の記載があり、遠藤友哉(成田凌)との面会で神井は「鍵を握る最後の人物」「真相のゴールまでもうちょい」と話している。赤沢家で愛飲している水(Woods River=林川?)で設けた莫大な資産が、以前京子が心麦に話していた株ではなく、廣島育美との事業であり、1億円で小林歌に関する出生について心麦に口止めをしようとした、ということではないだろうか。第7話ラストに起こった阿波山家の火災から赤沢に捜査本部でも嫌疑がかけられているが、それでも京子の怪しさはすでに抑えきれていない。

 また、ストーリーラインとしては、松風(松山ケンイチ)が心麦を連れて実家のある福岡へ。母(宮崎美子)に、父・久世正勝(篠井英介)の連絡先を聞くのが主な目的だ。母は子供たち向けに書道教室を開き、自分に正直に、真っ直ぐに生きていた。「俺はぐらぐらしてる」と自身を卑下する松風に、心麦が「真っ当です。人としてぐらぐらするって」と声をかけた。

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