原作ファン的ドラマ『ちはやふる』への期待　“千早”広瀬すずに匹敵する個性をどう作る？

　『ちはやふる』がドラマとなって帰ってくる。

　2007年から2022年まで、『BE・LOVE』（講談社）で連載された末次由紀による漫画『ちはやふる』。競技かるたを題材とし、かるたの日本一を目指す主人公の綾瀬千早を中心に、かるたに青春をかける高校生たちを描いた。

　2016年には『ちはやふる－上の句－』と『ちはやふる－下の句－』、2018年に『ちはやふる－結び－』として実写映画化。主人公の千早を広瀬すずが演じた。

　それまで、決して知名度が高いとは言えなかった競技かるたの存在を全国に知らしめした作品とも言える。

　そんな『ちはやふる』が7月期の日本テレビ系連続ドラマとして放送されることが決定し、話題を呼んでいる。

映画『ちはやふる』出演者が作り上げた新時代

　ドラマで描かれるのは映画『ちはやふる』の10年後の世界。令和の高校生が競技かるたに挑む物語となっている、とのこと。原作マンガとも異なり全くのオリジナル作品となるというわけだ。原作ファンとしては一抹の不安がよぎるところだが、原作者の末次が「脚本のプロット段階から関わらせていただきました」とコメント。「映像で立ち上がったときにどれほど輝くのかと、ワクワクしています」（※）と期待のコメントを寄せている。

　ドラマではキャストを一新。振り返ってみると、映画では広瀬をはじめ、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、賀来賢人、松岡茉優、佐野勇斗、清原果耶と現在のドラマ、映画界で主演級の俳優がずらり。改めて見ると壮観だ。

　映画から10年後の世界、ということは千早たちの活躍を見て競技かるたを始めた子どもがいるのだろう。同時に、映画を観ていた世代が10年後の世界を作り上げていくのかもしれない、と考えるとワクワクが増す。