『御上先生』で圧倒的なパフォーマンス披露 影山優佳は同世代俳優の中でも際立った存在に

影山優佳が『御上先生』でみせた圧倒的な芝居

 そんな影山だが、彼女の俳優としての活動がアクティブなものとなってきたのは、アイドルグループ・日向坂46を卒業した2023年以降のこと。ドラマ『ハコビヤ』(2024年/テレビ東京系)でヒロインを務め、同年に舞台『未来少年コナン』でもヒロイン・ラナを演じていた。後者の演出・振付・美術を手がけていたのは、世界的なアーティストであるインバル・ピント。彼女が生み出す特異な舞台芸術の世界へと、影山は私たち観客を誘ってくれた。彼女の生のパフォーマンスを目の当たりにして心を揺さぶられたものだが、その次なる機会が今回の『御上先生』となったわけだ。第4話放送から1週間を経たいまでも、優れた演技者と再会できた私の興奮は収まっていない。

影山優佳が語る日向坂46卒業からの1年 「新しい道を切り開いていけるかは自分の努力次第」

現在放送中のドラマ『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~Season2』(読売テレビ・日本テレビ系)で、飯豊まりえ演じる朱梨のバデ…

 “クラスの一員から一気に主役の座に躍り出てみせた”と先に記したが、倉吉由芽のキャラクターにしろ、俳優・影山優佳の演技にしろ、周囲の者たちを押しのけるようなものでは決してない。自己を主張しつつ、他者を受容するものだ。グローバルな感覚を持つ倉吉像を影山が体現することによって、生徒たち一人ひとりが“かけがえのない主人公”であることを示すことに成功しているのではないだろうか。次代を担う同世代の若い才能たちの中でも彼女の存在は埋もれないし、誰かを埋もれさせることもしない。

『御上先生』の画像

日曜劇場『御上先生』

「日本の教育を変えてやろう」という熱意を持ったエリート文科省官僚が高校教師となり、令和の18歳とともに、日本教育にはびこる権力争いや思惑へ立ち向かうオリジナル学園ドラマ。

■放送情報
日曜劇場『御上先生』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:松坂桃李、奥平大兼、蒔田彩珠、窪塚愛流、吉柳咲良、豊田裕大、上坂樹里、髙石あかり、八村倫太郎、山下幸輝、夏生大湖、影山優佳、永瀬莉子、森愁斗、安斉星来、矢吹奈子、今井柊斗、真弓孟之、西本まりん、花岡すみれ、野内まる、山田健人、渡辺色、青山凌大、藤本一輝、唐木俊輔、大塚萌香、鈴川紗由、芹澤雛梨、白倉碧空、吉岡里帆、迫田孝也、臼田あさ美、櫻井海音、林泰文、及川光博、常盤貴子、北村一輝
脚本:詩森ろば
脚本協力:畠山隼一、岡田真理
演出:宮崎陽平、嶋田広野、小牧桜
プロデュース :飯田和孝、中西真央、中澤美波
教育監修:西岡壱誠
学校教育監修:工藤勇一
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/mikami_sensei_tbs/

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