『ハリー・ポッター』最終決戦への序章 『死の秘宝 PART1』鑑賞前におさえておきたいこと

『ハリポタ』最終決戦前におさえるべきポイント

 1月24日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)では、3週連続『ハリー・ポッター』シリーズ放送の2週目として、先週のシリーズ第6作『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(以下、『謎のプリンス』)に続き、第7作『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(以下、『死の秘宝 PART1』)が放送される。

 『謎のプリンス』では、ハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)たちの微笑ましい恋愛事情を含む学園生活が描かれる一方で、ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)ことトム・リドルの過去を知るホラス・スラグホーン先生(ジム・ブロードベント)がホグワーツに赴任してきた。そして彼の証言によって本作以降のストーリーの要になるヴォルデモートの「分霊箱」の存在が明らかに。また、シリーズを通して怪しい動きを見せていたセブルス・スネイプ(アラン・リックマン)が、やはりヴォルデモートの配下であったことが確定。そして彼はドラコ・マルフォイ(トム・フェルトン)の手助けをしてアルバス・ダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)を殺害し、ホグワーツはついに闇の勢力の手に落ちてしまう。ハリーはダンブルドアの遺言に従い、ロン・ウィーズリー(ルパート・グリント)とハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)とともに「分霊箱」を探す旅に出ることを決意した。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』©2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

 最終章2部作の前編となる『死の秘宝 PART1』では、さまざまな謎がハリーたちの前に立ちはだかり、後編にしてシリーズ最終作『死の秘宝 PART2』へと物語が盛り上がっていく。いよいよヴォルデモートとの最終決戦に向かってハリーたちの冒険が幕を開ける『死の秘宝 PART1』、ここで一旦、情報を整理しておこう。

打倒ヴォルデモートの鍵となる「分霊箱」とは?

 「分霊箱」とは自分の魂を引き裂き、その断片をなんらかの物品に収める魔術、またその魂が収められた物のことだ。「分霊箱」を作成すると、肉体が滅んでも魂が現世に残るため、不死になる。ヴォルデモートを倒すには、彼の「分霊箱」を破壊しなければならない。

 前述の通り「分霊箱」を作成するためには“自分の魂を引き裂く”ことが必要だが、これはつまり“殺人を犯す”ということだ。そもそも殺人を犯すと魂が引き裂かれるため、その原理を利用して「分霊箱」は作られる。そのため「分霊箱」を作るには、生贄が必要だ。この生贄は基本的に誰でもよく、またその殺人が意図的かつ無慈悲で悔いの欠片もないものでなくてはならない。これこそ「分霊箱」が魔法史において、もっとも邪悪な発明だと言われるゆえんだ。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』©2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

 ヴォルデモートは自分の魂を7つに引き裂き、1つを自分の肉体に残し、6つの「分霊箱」を作成した。そのうちの1つは、実はハリーがすでに破壊している。1つ目の「分霊箱」は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002年)に登場した「トム・リドルの日記」だ。不思議な力でロンの妹ジニー(ボニー・ライト)を操った「トム・リドルの日記」を、ハリーはバジリスクの牙で破壊した。

 また2つ目の「分霊箱」は、ヴォルデモートの母方の実家に受け継がれてきた「ゴーントの指輪」だった。これは『謎のプリンス』で、映画では詳細は不明ながらダンブルドアによって破壊されている。3つ目の「分霊箱」である「スリザリンのロケット」は、トム・リドルが育った孤児院の近くの海辺の洞窟に隠されていた。そこには幾重にも厳重な防御がかけられ、ハリーとともに洞窟に行ったダンブルドアが命がけで毒水を飲み干し、やっと手に入れた。しかしロケットは偽物で、ハリーたちは本物を探すことになる。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』©2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

 残る3つの「分霊箱」はどんな品物で、どこにあるのかわからない。これらをすべて見つけ出し破壊する、というのが『死の秘宝 PART1』以降のミッションになるわけだが、かなり難易度が高いと言うほかないだろう。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる