『となりのナースエイドSP』澪は川栄李奈にぴったりな役だ 高杉真宙のツンデレが冴え渡る

『となりのナースエイドSP』川栄李奈に適役

 火神に心酔していた虎徹も、火神細胞とシムネスの因果関係を知りながらも、大勢の命が助かるためならば多少の犠牲はいとわないと火神細胞を支持していた。火神細胞の真実に迫っていたルポライターが事故に遭い、その現場に居合わせたにも関わらず、処置を途中で投げ出した虎徹。手術に失敗するシーンからどんどん虎徹の表情は沈んでいき、最終的に刑事の橘(上杉柊平)を含めた澪、大河から問い詰められる場面で悲しきヒールとしての顔に。彼は星嶺医大を出ていく、おそらく今回限りのキャラクターとなってしまった。

 ただ、虎徹の登場によって、大河のツンデレが冴え渡っていたのは確かだ。「お前を巻き込みたくない。俺を信じろ」「お前は、俺が見込んだ女なんだから」と胸キュン台詞をちょいちょい挟みながら、トドメは「お前の部屋に行ってもいいか」というストレート。「心の準備が」と戸惑う澪だったが、大須賀が遺した動画の続きが一緒に見たいだけという、これぞ『となりのナースエイド』のコメディ要素である。大須賀からシムネスの秘密に迫るためアフリカへと向かうことを命じられ、それに「ついていきます!」と満更でもなさそうな澪だ。

 今作で物語のキーマンになっていたのが、シムネスに侵された患者の澤村舞華(原菜乃華)。生きる気力を失い延命手術すらも拒んでいた舞華に、澪はMrs. GREEN APPLEのライブへと誘う。そして贖罪として心臓と腎臓のドナーになることを自らが選んだ大須賀からの臓器移植によって、舞華の命は数年延命されることとなった。たかが数年かもしれないが、それは来年に決まっている(物語上)ミセスのツアーに行けるかもしれないという彼女にとっての希望に、そして、シムネスを完治できる病気にしてみせるという澪との約束に繋がっていく。

■配信情報
『となりのナースエイドSP2025』
TVer、Huluにて配信中
出演者:川栄李奈、高杉真宙ほか
原作:知念実希人『となりのナースエイド』シリーズ(角川文庫/KADOKAWA刊)
脚本:オークラ
音楽:井筒昭雄
主題歌:Awesome City Club「ヒカリ」
演出:内田秀実   
チーフプロデューサー:松本京子
プロデュ―サー:藤森真実、白石香織(AX-ON)、森雅弘(AX-ON)、島﨑敏樹(泉放送制作)
協力プロデューサー:藤村直人
制作協力:AX-ON、泉放送制作
©日本テレビ
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/tonari_ntv
公式Instagram:https://www.instagram.com/tonari_ntv/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@tonari_ntv

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「リキャップ」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる