チュ・ジフンが視聴者を魅了したドラマ6選 『照明店の客人たち』で切り開いた新境地
『支配種』
人工培養肉を社会に提供する国際的企業BF社のCEOと、意図的に彼女に近づいたボディーガードたちを描く物語。事件の黒幕を明らかにしていくような骨太なサスペンスでもあり、人工培養肉のその先に起こりうる未来を投げかけていくような本作。脚本は、『秘密の森』の脚本家イ・スヨンが手掛けている。
チュ・ジフンは、悲しい過去を背負う元軍人を演じる。劇中ではBF社のCEOユン・ジャユ(ハン・ヒョジュ)のボディーガードとして共に事件の真相に迫っていくのだが、とにかく2人のケミがたまらない。恋愛場面はほぼないはずなのだが、2人が互いを信頼し、心配し合い、支え合おうとするたびに、なぜかロマンスを見ているような気分になるのが本作の不思議な魅力の一つ。コーヒーを飲みすぎる彼女に温かいお茶を差し出したり、寒い日にそっと毛布をかけてあげたりと、熟年夫婦のような息ぴったりな2人のケミをずっと見ていたくなると思う。そしてチュ・ジフンの長い手足を活かした激しいアクションシーンの数々に目が離せなくなる。
『キングダム』
謎の疫病が蔓延する時代に、真相を突き止め国を立て直そうとする世子を描いた物語。全力疾走するゾンビの恐ろしさと対比して、人間の欲深さが描かれているのが心にずしりとくる本作。1話約40〜50分前後で1シーズンは全6話となっており、体感速度はあっという間。まるで映画を見ているような壮大さがあり、骨太な脚本は『シグナル』『悪鬼』の脚本家キム・ウニが手掛けている。
世子として産まれるも、王妃の懐妊により自身の立場が危うくなっていく主人公・チャン世子をチュ・ジフンが演じている。劇中では、死んだはずの人が生き返り暴走してしまうという世界の中で、葛藤し苦しみながら剣を振り、真相を突き止めていく。物語が進むにつれて、世子としての覚悟が深まり顔つきが変わっていくように見えるのも見どころで、一体どうやって撮影したのだろうと思ってしまうほどのド迫力なアクションシーンも見逃せない。
『宮~Love in Palace』
現代に王室が存在したら、という設定で4人の男女を中心に展開していく超人気作。祖父同士の約束によって、ある日突然皇太子妃として入宮することになった女子高生チェギョンと、心に決めた女性にプロポーズするも振られてしまう皇太子イ・シン(チュ・ジフン)。そんな2人が、愛のない結婚をすることになってしまい……。当時の最高視聴率は28.8%と言われており、長年多くのファンに愛され続ける一作だと思う。
「チェギョンがいないと退屈だ」と、愛してるの裏返しのような表現をする皇太子シン君。そんな不器用で愛情深くてツンツンしたシン君を見事に演じ切っているのがチュ・ジフンだ。クマのぬいぐるみのアルフレッドが数少ない本音を話せる相手であったり、重圧に1人耐えたりと、孤独な影を背負うキャラクターでもあり、急に見せる優しさや繊細さのギャップに胸キュンがとまらなくなる。そして物語後半の、徐々にモノクロになりながら大通りで突然キスするシーンは、多くの人の心に残り続ける忘れられない場面の一つだと思う。
映画、ドラマ、バラエティなど幅広く活躍し続け、新作『重症外傷センター』では天才医師役を演じると報じられているチュ・ジフン。次はどんなキャラクターと画面を通して出会えるのか、チュ・ジフンの活躍から引き続き目が離せない。
■配信情報
『照明店の客人たち』
ディズニープラス スターにて独占配信中
出演:チュ・ジフン、パク・ボヨン、ペ・ソンウ、オム・テグ、イ・ジョンウン
監督:キム・ヒウォン
脚本:カン・フル
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