『モアナと伝説の海2』が“続編もの”の壁を打破できた理由 “ポリコレ疲れ”からの解放

『モアナ2』が“続編”の壁を打破できた理由

 近年のディズニー映画において、ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)への配慮を過剰に感じていた、という方も多いと思う。しかし、『モアナと伝説の海2』の特筆すべき点は、ポリネシア文化やその伝説に基づいた冒険を描く際に、無理に現代的な価値観で修正することなく、その歴史的背景や文化的な要素を素直に映し出しているところにある。

 さらに、本作が私を虜にした理由は、劇中歌にもある。特に「ビヨンド 〜超えてゆこう〜」の楽曲中の「私はモアナ」という歌詞は何度でも聴きたくなる魅力を持っている。実際、仕事中やお風呂に入っている時など、気づけばこの歌詞が頭を駆け巡り、自分が本当にモアナなのかもしれないと思えてくるのだ(もちろん、それは絶対にない)。映画を観たあとは、本作のサウンドトラックを聴きながら、映画の余韻に浸ってみるのもいいかもしれない。

■公開情報
『モアナと伝説の海2』
全国公開中
監督:デイブ・デリック・ジュニア
音楽:アビゲイル・バーロウ、エミリー・ベアー、オペタイア・フォアイ、マーク・マンシーナ
日本版声優:屋比久知奈、尾上松也、小関裕太、鈴木梨央、山路和弘、ソニン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
全米公開日:2024年11月27日/原題:Moana2
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