森山開次、はるな愛らと“創作への思い”を語り合う 舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』に意気込み
舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』のキックオフトークショーが11月16日、現在開催中の東京2025デフリンビック1年前を記念して行われているイベント「TOKYO FORWARD 2025 東京デフリンビック1 Year To Go!」内で行われ、演出・振付の森山開次、『TRAIN TRAIN TRAIN』スペシャル・アンバサダーで、TOKYO2020パラリンピック開会式の総合演出を務めたウォーリー木下、TOKYO2020パラリンピック開会式キャストのはるな愛、『TRAIN TRAIN TRAIN』アクセシビリティディレクターの栗栖良依が出席した。
舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』は、東京都が世界陸上とデフリンピックが開催される2025年に向けて実施する3つのアートプロジェクト「TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム」の一つで「Train」をモチーフに、車いすの少女が不思議なSLと旅をする冒険譚を身体表現、音楽、言葉を用いて描く新作ダンス公演。
2021年8月24日、東京2020パラリンピック開会式では、「WE HAVE WINGS=私たちは翼がある」をコンセプトに片翼の小さな飛行機の物語が展開され、多様な個性が躍動する姿は国内外から高い評価を受けた。
あの感動から4年後となる2025年に、新たな舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』が開催される。演出・振付を担当する森山は「東京パラリンピックの開会式が終わったとき、『このまま終わらせてはいけない』と思い、数日後からやりたいと思ったことを絵に描き始めたんです」と語ると、一枚の絵が会場に映し出される。
森山は「東京パラリンピックが飛行機だったので、次は電車だと思い『こういう舞台を作りませんか』と提案する意味でスケッチを描きました」と説明すると「数年経って企画が実を結んで繋がりました。列車を見送ってくれる人、線路沿いで応援してくれる人、その列車に乗り込んでくれる人……いろいろな人と一緒に作品を作り上げていきたいです」と意気込んだ。
森山がスケッチした絵を見たはるなは「東京パラリンピックの開会式は、とても個性が光るショーでした。この絵を見させていただいて、またあの時の興奮が味わえるのかな」と大きな期待を持ったというと、森山は「それぞれの個性をぶつけ合い、山あり谷ありの作品作りになりそうですが『ああだ、こうだ』と意見を交わし合いながら舞台を作っていきたい。全霊を賭けて挑みたい」と強い思いを述べる。
東京パラリンピックの開会式のショーは、キャスト・スタッフが一丸となって臨んだものの、個性は活かされ、色を失うことがなかった。森山は「僕はスケッチを描きましたが、この絵に縛られることなく、みんなと向き合い、新しい絆を繋げていけるようにすることが大事。SLは蒸気で動きますが、僕らを動かすのは情熱。しっかりとエンジンにくべて走らせていきたいです」と、皆で一つの舞台を作り上げながらも、はじけるような個性あふれる舞台にすることを誓っていた。