市川実日子、愛される理由は“独自のペース” バカリズムのゆるい会話劇とも相性抜群の予感

市川実日子、愛される理由は“独自のペース”

 市川はこの手のキャラクターを演じるのが抜群にうまい。きわめて自然体でありながら、彼女が体現する存在が物語全体にリズムやテンポを与え、それにより作品が転調することもしばしばある。オーケストラでソロパートが用意されているプレイヤーとでもいうべきか、あらゆる作品の脇で、重要なポジションを彼女は担ってきたのだ。

 近年はドラマでの活躍が多く目に留まるが、映画初主演作『blue』(2002年)が公開された2000年代は、「映画俳優」という印象のほうが強かったのではないだろうか。市川は独自のペースを持った女性を演じることに優れていると先述したが、荻上直子監督の『めがね』(2007年)や『レンタネコ』(2012年)、『マザーウォーター』(2010年)に『東京オアシス』(2011年)など、作品そのものが独自のペースを持った映画に深く関わってきたことが、そのひとつの理由なのかもしれない(独自のペースを持った作品でいえば、『シン・ゴジラ』(2016年)もそうだ。こちらはハイスピードな作品のため、上に並べた映画たちとは対極にあるものだが)。

 そんな彼女がゴールデン・プライム帯のドラマで主演を務めるーーそれが『ホットスポット』なのだ。このドラマが放送される夜だけ、私たちはいつもと違う時間感覚を味わうことになるのではないだろうか。2020年代の市川実日子の代表作になるのは間違いない。

■放送情報
『ホットスポット』
日本テレビ系にて、2025年1月スタート 毎週日曜22:30〜放送
出演:市川実日子
脚本:バカリズム
演出:水野格、山田信義、松田健斗
プロデューサー:小田玲奈、小田井雄介、櫻井雄一、野田健太
チーフプロデューサー:道坂忠久
音楽:fox capture plan
企画協力:マセキ芸能社
制作協力:ソケット
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/hotspot/
公式X(旧Twitter):https://x.com/hotspot_ntv
公式Instagram:https://www.instagram.com/hotspot_ntv
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@hotspot_ntv

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