『サンダーボルツ*』が“伝説のチーム名”を継承する可能性も? 予告編の小ネタを解説
こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画およびジャンル映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします! 今回は先日解禁となったMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)期待作『サンダーボルツ*』(日本公開は2025年GW)の予告編解説です。
この予告編は、ブラジルのサンパウロで開催されたディズニーファンイベント「D23 ブラジル」にて『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編と一緒にお披露目され、同タイミングで世界中に解禁になりました。
印象として非常にノリの良い、楽しい予告編になっています。同時期にリリースされた『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のシリアスで緊張感漂う予告とは対照的です。いわゆる痛快アクションエンターテインメントな感じです。『サンダーボルツ*』では6人のすごい奴ら(何人かはヴィラン)が集められます。ブラック・ウィドウことナターシャ(スカーレット・ヨハンソン)の“妹”で、高い戦闘スキルを持つエレーナ(フローレンス・ピュー)と、その“父”で、ロシアのキャプテン・アメリカ的ヒーロー、レッド・ガーディアンだったアレクセイ(デヴィッド・ハーバー)、相手の技を完コピする暗殺者タスクマスターことアントニア・ドレイコフ(オルガ・キュリレンコ)、2代目キャプテン・アメリカになり損ねた、すご腕兵士USエージェントことジョン・ウォーカー(ワイアット・ラッセル)、『アントマン&ワスプ』のヴィランで、あらゆる物体をすり抜けるゴーストことエイヴァ(ハナ・ジョン=カーメン)、そして片腕が人工アームのご存じウィンター・ソルジャーことバッキー(セバスチャン・スタン)です。
個人的にこの予告編ですごく重要なパートが3つあると思いました。まずアレクセイが3分31秒目で「俺たちはサンダーボルツだ!」と叫ぶと、3分35秒目でバッキーが「その名前はやめよう」と言います。エレーナもこのチーム名を気に入っていない。要はこのチームの名称はサンダーボルツではなく別のチーム名になる可能性がある。だからタイトルに注釈(ないしなんらかのエクスキューズ)を示唆する「*」があるのではないか。つまり、「サンダーボルツ(仮)」みたいなニュアンスです。
じゃあこのチームの名称は何になるのか? さかのぼって1分33秒目あたりから。CIAの女性長官ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ/通称ヴァル(ジュリア・ルイス=ドレイファス)が彼らを呼びよせ、「あの伝説の戦いがここで行われたのよ」というくだり。ここは元スターク・タワー。そう、『アベンジャーズ』のNYの戦いの舞台になったところですね。このアベンジャーズの戦いをヴァルは“伝説の戦い”と言ったわけです。後にここはアベンジャーズの基地になります。なぜここにみんなを集めたのか? 3分5秒目の、上を見上げている面々。これも『アベンジャーズ』でヒーローたちが上空の敵を見上げるシーンを思い出させます。そう、彼らは明らかにアベンジャーズのイメージとだぶらせている。だから、彼らが新アベンジャーズになるということなのかもしれません。少なくともヴァルがそう名付けるのかもしれません。なおこのシーンでヴァルがレッド・ガーディアンのことをサンタクロースとディスりますが、レッド・ガーディアンことアレクセイ役のデヴィッド・ハーバーは『バイオレント・ナイト』でサンタクロース役を演じています。
そして、アレクセイとエレーナたちがバッキーと車とバイクで交戦するシーン。ジョン・ウォーカーが彼のことを「バッキー」といい、アレクセイが「ウィンター・ソルジャー」と嬉しそうに語っています。アレクセイもロシアの超人兵士ですから、ウィンター・ソルジャーとなんらかの接点があったのでしょう。ここでバッキーが円盤形の貼り付け爆弾を発射しますが、これは『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で使った武器ですね。アレクセイがレッド・ガーディアン・カーに乗っているのも面白いです。バットモービルというよりポンコツのボンドカーのよう。
細かいところで言うと1分50秒目あたり、エレーナがなんらかの爆破工作したのでしょうが、よーく見ると手にモルモットを持っています。だから、何らかの研究施設を破壊して実験動物のモルモットを救ったのかな。