『あのクズ』玉森裕太のクズぶりに目が離せない 踏んだり蹴ったりな役を好演する奈緒
「あのクズを殴ってやりたいんです」
早速タイトル通りの言葉が主人公の“ほっこー”こと佐藤ほこ美(奈緒)の口から飛び出した『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)第1話。
結婚式当日、新郎の衛(宮崎秋人)に逃げられた上、彼が浮気をしていたことが発覚し、殴り掛かろうとするも上手く交わされその拳は届かず大転倒してしまうほこ美。その様子を連写していたのが、この結婚式場に出入りしているカメラマンの葛谷海里(玉森裕太)だった。
結婚が破断になったばかりでなく、結婚式費用も全額支払うことになり、住む場所もなくなったほこ美は実家に出戻り、職場の市役所では腫れ物に触るように扱われて踏んだり蹴ったりだ。そんな彼女の衛への仕返し心を焚きつけたのも海里の一言だった。「負けっぱなしだ」という海里の言葉を聞き流せなかったほこ美は、彼の力を借りて衛と直接対峙の機会を得て代金の回収に成功した。
そこからほこ美と海里の距離は一気に近づく。海里のバイト先のバーに通ううち、それぞれに意味のあるカクテル言葉とカクテルを覚えながらほこ美は何より海里自身にハマっていく。
2度目に会う時にはオリジナルの呼び名で呼びかけ距離を詰め、敢えて「奇跡」と「叶わぬ恋」という2つのカクテル言葉を持つブルームーンを最初に差し出す。このあたりは海里にとっては無意識レベルでやっていそうなお決まりパターンに思えるし、「こんな子初めて」という言葉も到底初めて口にしたものとは思えなかった。