奈緒が役者を続けられる理由とは? 『あのクズ』主人公・ほこ美と重なる“しつこさ”

奈緒が役者を続けられる理由とは?

 数々の名作ドラマが生まれてきたTBS火曜ドラマ枠では、等身大の主人公が恋に仕事に奮闘する姿が描かれてきた。10月8日スタートの新作は、完全オリジナル脚本によるガチンコボクシングラブコメディ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)。主人公・ほこ美を演じるのは、本作がTBSドラマ初主演となる奈緒だ。トレーニングで身体を鍛えて挑んだボクシングシーン、そしてラブコメ作の主演としての立ち居振る舞い、ほこ美と自身の共通点など、本作にかける思いをじっくりと聞いた。

玉森裕太と作り上げる“キュン”シーンは……

ーー奈緒さんはスポーツやアクションに関する出演作はこれまでなかったかと思います。ボクシングをするキャラクターという本作のオファーが届いたときはどんな気持ちでしたか?

奈緒:学生時代に運動部に入っていたことはなく、スポーツを習慣にすることはこれまでなかったんです。でも、年齢的にも意識的に身体を動かさないといけないなと思って、ちょうど1年ほど前に趣味でキックボクシングを始めたんです。身体を動かすのは楽しいなと思い始めたタイミングで本作のお話をいただきました。ラブコメとボクシング、今までにない組み合わせだと思ったので、ワクワクしましたし、惹かれました。

ーー奈緒さんがかなりハードな練習を重ねている動画も公開されていました。

奈緒:身体を鍛えるような役柄はこれまでなかったので、身体に少しずつ変化が起きていったことにビックリしています。撮影が始まる前は身体がもつのかなと不安もあったのですが、試合のシーンに向けて身体づくりをしていく中で、実際に身体が応えてくれるのを実感して。やった分だけ成果は出るんだなと。

ーー具体的にはどれぐらいトレーニングをされていたんですか?

奈緒:1日何時間など明確に決めていたものはなくて。どうしても撮影が始まると時間も限られてしまうので、撮影の合間の時間に1時間だけボクシングの練習をすることもありましたし、練習をしていないときはジムに行って筋トレをしたり、何かしらのトレーニングを毎日することは意識していました。

ーーストイックに身体づくりをし続けられていたんですね。

奈緒:ただ、実際にトレーニングをしてみると、これだけやったから安心と思えることはなくなって、やればやるほどもっとやらないといけないと分かってしまって。自分ができないことが見えてくるので、今度はそこを克服できるようになりたいと思ってまた取り組む、その連続でした。振り返ってみるとボクシングがあったからこそトレーニングも頑張れたのかなと。ボクシングをする時間に支えてもらって、撮影を乗り越えることができたなと思います。

ーー奈緒さんとボクシング、これまでのイメージがガラッと変わることになりそうですね。

奈緒:本作に入る前は舞台に参加していたんですが、ボクシングの練習をしていることを出演者の方々に話したら、「そんなイメージない」と驚かれました。友人や母からも「ボクシング?」とすごく驚かれて(笑)。だからこそどんな作品になるのか楽しみと言ってもらえましたし、身体の変化にも気づいてくれて応援してくれました。

ーーそして、奈緒さんは本作がTBSドラマ初主演となります。しかも多くの名作恋愛ドラマが生まれてきたTBS火曜ドラマ枠となりますが、その点については?

奈緒:ここまではっきりしたラブコメ作品はこれまで経験したことがありませんでした。ここは“キュン”シーンと、監督さんたちも撮り方にすごくこだわられていて、新鮮ですごく面白いです。

ーー奈緒さんが演じるほこ美はどん底の状態で、玉森裕太さんが演じる海里と出会います。“キュン”を生み出していくために、ほこ美としてどんな点を意識されていますか?

奈緒:こういうふうにしたら視聴者の方もキュンとしてもらえるんじゃないかと現場でも話し合いはしています。それと同時に、キュンとさせるだけじゃなく、ほこ美や海里がそのシチュエーションになったらどんなふうに動くのか、どんな心模様になるのか、それを大事にしようと。第1話では、ほこ美は本当にどん底からのスタートとなるのですが、どんな人にとってもそんな状況ってあると思うんです。どん底からどう抜け出ていくのか、目の前にある壁をどう乗り越えていくのか、そしてそんなほこ美の周りにはどんな人物がいて、どんな支えがあるのか、それが本作の見どころとなっています。また、玉森さんが演じる海里をはじめ、本当に個性的で魅力的なキャラクターたちばかりなので、その点も注目していただきたいですね。

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