萩本欽一、スターダムを駆け上がったその人生 表情の似た伊藤淳史が演じる意味とは

萩本欽一を伊藤淳史が演じる意味とは

 こんな輝かしい実績とお笑い界への功績を持っている萩本だが、極度のあがり症などが影響して駆け出しの頃は苦労したそう。そんな“売れる前”からの知り合いだった澄子について、萩本はあるインタビューで「ある時、アパートに帰ったら部屋にテレビがあってね」「スミちゃんにそれとなく聞いてみたら、『ああ、これからはテレビの時代だから、ちゃんと観ておかないとテレビの世界には行けないよ。だから置いといただけよ』って」というエピソードを明かしている。(※)もしかしたら大スター“欽ちゃん”の才能を最初に見抜いた人こそ、澄子なのかもしれない。

 『欽ちゃんのスミちゃん 〜萩本欽一を愛した女性〜』で萩本を演じる伊藤が得意としているキャラクターは、『チーム・バチスタ』シリーズ(カンテレ・フジテレビ系)の田口公平役や、『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(テレビ朝日系)の岡谷渉役のような、心根が優しいがゆえに周りに振り回されたり、騙されたりしてしまう比較的“弱い”タイプだ。だが、彼らは弱いからといって“やられっぱなし”なわけではない。いつも現状を打破しようと立ち上がり、前を向いて進んでいく。伊藤は不安や弱さを抱えながらも、あるところから奮起する人間の強さを丁寧に演じることができるのだ。

 きっと、本作でも“スミちゃん”を心の支えにしながらスターダムを駆け上がっていく萩本を見事に表現してくれることだろう。偉大な、しかも存命の人物を演じることは難しさもあっただろうが、萩本本人に少し似ているようにも感じる、伊藤の少し照れたような笑顔が見られることを期待している。

参考
※ https://ddnavi.com/interview/1154905/a/

■放送情報
『欽ちゃんのスミちゃん 〜萩本欽一を愛した女性〜』
日本テレビ系にて、8月31日(土)21:00ごろ放送
出演:伊藤淳史、波瑠、香取慎吾、東貴博、芹澤興人、アタック西本(ジェラードン)、高橋努、渡辺隆(錦鯉)、リリー(見取り図)、チャンス大城、金澤美穂、小木茂光ほか
語り:草彅剛
脚本:政池洋佑
演出:内田秀実
企画監修:田中裕樹
プロデューサー:大倉寛子、鈴木香織、福井芽衣
チーフプロデューサー:道坂忠久
制作会社:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ

『24時間テレビ47』
日本テレビ系にて、8月31日(土)18:30〜9月1日(日)20:54放送
テーマ:「愛は地球を救うのか?」
会場:両国国技館
総合司会:上田晋也、羽鳥慎一、水卜麻美

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