『虎に翼』寅子が航一の“意図”に気づかずスルー 優未「絶対プロポーズだったよ」
8月15日で終戦から79年を迎える。その前日の放送となる『虎に翼』(NHK総合)第99話では、東京地裁民事第二十四部に配属された寅子(伊藤沙莉)が「原爆裁判」を担当することになった。
1955年、広島と長崎に落とされた原子爆弾の被害者5名が日本政府に損害賠償を求める裁判を提起した。原告側は、アメリカの原爆投下が、残虐な兵器の使用や、無抵抗の市民がいる都市への攻撃を禁ずる国際法に違反していると主張。しかし、平和条約がすでに締結しているため、戦勝者である連合国側に賠償を求める権利を放棄した日本政府に対して訴えを起こしたのだ。
原告代理人となったのは、寅子もよく知る人物。寅子の父・直言(岡部たかし)が巻き込まれた「共亜事件」で知り合い、司法修習生時代にもお世話になった弁護士の雲野(塚地武雅)だ。雲野はかつて自身の事務所で助手として雇っていたよね(土居志央梨)が弁護士になったことを知り、岩居(趙珉和)とともに山田轟弁護士事務所を訪ねてきた。
そこで、経営が厳しかった戦時中によねに事務所を辞めてもらったことを謝罪。その上で、よねと轟(戸塚純貴)に「私にもしものことがあったときは、2人で岩居くんを助けてやってほしい」と協力を依頼する。年齢のこともあり、弱気になっている雲野だが、弁護士としての前のめりな姿勢は一切失われていない。
「多くの民間人が犠牲となった国際法違反と言える行為の責任を、戦勝国があるがゆえに問いただすことができないというのはあまりにも不公平だろう?」「忘れ去られることがないように、同じ過ちを繰り返さぬように、誰かが声をあげねばならん」という熱い訴えに心を動かされたよねは、雲野のお願いを快諾した。