『光る君へ』吉高由里子が“抜け殻”の裏側を明かす 宣孝とまひろにしか築けなかった愛
吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。公式サイト内には出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー動画「君かたり」が公開されている。第29回「母として」の放送後には、まひろ役の吉高由里子、藤原宣孝役の佐々木蔵之介、そして藤原詮子役の吉田羊が登場した。
第29回では、まひろ(吉高由里子)の娘・賢子が数えで三歳になり、家族は幸せな時間を過ごしていた。子煩悩な宣孝(佐々木蔵之介)に賢子はよくなついている。賢子に大きな笑顔を見せる宣孝は、賢子を愛する父の優しさに満ちている。また、宣孝に抱っこされる賢子、宣孝が見せる変顔にきゃっきゃと笑う賢子の姿は本当に愛らしい。しかし幸せな日々は長くは続かなかった。ある日、まひろは宣孝の北の方の従者を通じて、宣孝の死を知ることになる。
まひろを演じている吉高は宣孝の訃報を聞いたシーンについて、「『え、この間までめちゃくちゃ元気だったのに』っていう、宣孝さんの笑顔が飛び込んできたなっていうふうに感じていて、にわかな病なんて知らされてもいないし、知らないし、あんなに元気だったのに、嘘なんじゃないのかなって」「たぶん、まだ他人事はないですけど、自分の家族に起こったことっていう、受け止めることができていないんじゃないかなっていうシーンだったなっていう感じですね」と語った。
実際、北の方の従者から訃報を聞かされるシーンでは、吉高は死を受け入れているのではなく、何を告げられているのか理解できないといったような困惑した表情を見せている。直前にあった家族3人で月見をするシーンでの、賢子が父に連れられて嬉しそうに笑っている顔やまひろや賢子に満面の笑みを向ける宣孝の顔が印象に残っているからこそ、吉高が見せた茫然とした面持ちから、まひろが死への悲しみや喪失感よりも先に、衝撃に打ちのめされているのが分かる。