金子隼也&野村康太が作り上げた“癒しの時間” 『パーフェクトプロポーズ』が結んだ深い絆
FODで配信中のドラマ『パーフェクトプロポーズ』のBlu-ray&DVDが発売される。原作は、鶴亀まよによる累計発行部数21万部超えの人気BLコミック。仕事でパワハラ上司にプレッシャーをかけられ、眠れない毎日を送る主人公・浩国(金子隼也)の疲れた心を、家事能力抜群の年下クール男子・甲斐(野村康太)が美味しいごはんで癒すさまを描いた作品だ。
Blu-ray&DVDは全6話の本編映像に加え、ここでしか観られない特典映像が収録されたファン必見の内容となっている。リアルサウンド映画部では、W主演を務めた金子隼也と野村康太に、何度観ても楽しめるドラマの魅力や互いの印象について語ってもらった。
金子隼也&野村康太が語る“かいひろ”の魅力
――まずは原作から受けた印象を教えてください。
金子隼也(以下、金子):僕はこれまであまりBL作品に触れてこなかったのですが、浩国と甲斐、2人の抱えているものが繊細に描かれていて、どちらにも感情移入できる、あたたかくて素敵な作品だなと思いました。
野村康太(以下、野村):すごく癒される作品ですよね。浩国と甲斐の優しさや、当たり前にある日常の大切さが丁寧に描かれていて、尊さを感じました。
――ご自身が演じる役から受けた印象と、原作のあるキャラクターを演じる上で心がけたことは?
金子:浩国は上司にプレッシャーをかけられながらも、忍耐強く仕事を続けているところがすごいなと思います。一方で仕事が忙しすぎて家事にまで手が回らず、部屋が散らかってしまっているところなんかは、自分も一つのことに集中すると他のことが疎かになってしまうことがあるので親近感が湧きます。また、浩国は会社でも甲斐に対しても優しさが溢れるキャラクターでありながら、それぞれに対して見せる顔は少し違うと感じたので、繊細な心情の動きをしっかり捉えて表現できるように気をつけて演じました。原作があることで文字にはならない浩国の感情や表情がイメージしやすくて、演じる上でとても助けられました。
野村:甲斐はクールで感情をあまり見せないキャラクターですが、僕はどちらかというとふわふわした性格で感情がすぐ表に出るタイプなんです。他にも自分とは違うところがたくさんありましたが、原作で描かれている甲斐のクールな一面に隠れた優しさと思いやりをしっかり表現しながら、現場で隼也くんから受け取ったものをお芝居で返すということを意識して演じました。
――お互いに演じているキャラクターの魅力は、どういうところにあると思いますか?
金子:甲斐は人に感情をあまり見せず、生い立ちのこともあって結果を見ずに諦めてしまっているような部分があるんですが、浩国には弱いところも見せてくれるんです。そこにみんな落ちちゃうんじゃないかなって思います(笑)。僕自身もかわいいなと思うポイントでした。
野村:隼也くんも言っていたように、浩国は本当に優しくて全てを包み込んでくれるような包容力があるんですよね。そんな浩国だからこそ、甲斐も感情をぶつけることができたんじゃないかなと思います。
――お二人は今回が初共演となりますが、お互いの第一印象と撮影が進む中で印象が変化した部分を教えてください。
金子:僕は今までなかなか自分より身長が高い人と共演する機会がなかったので、まずその身長の高さと19歳(撮影当時)という年齢に驚いて。スタイルも良くて、カッコいいし、好青年という言葉が誰より似合う人だなと思いました。そこから撮影が進む中で人懐っこくてかわいらしい部分まで見えてきて、もう無敵だなって思います(笑)。
野村:ありがとうございます(笑)。隼也くんは最初、物静かなタイプなのかなと思っていたんですが、本読みやリハーサル、現場を重ねていくうちにお茶目でかわいらしいところを知ってガラッとイメージが変わりました。
――お互いのどういうところがかわいらしいなと思いますか?
金子:撮影現場には、休憩用にスタッフさんが椅子を2つ用意してくださっていたんですが、わざわざ僕の膝の上に乗ってきたり、僕は家のベッドじゃないと寝られないタイプなのに、野村くんはどこでも寝られたり、そういう無邪気なところがかわいいなと思いました。さらに身長もあって、顔が小さい上に筋肉までしっかりついているんです。ちょっと完璧すぎるなって(笑)。羨ましいな~といつも思っています。
野村:隼也くんが見せる笑顔もすごく無邪気で可愛いんですよ! それに料理も掃除も何でもこなせちゃうんです。僕はどちらかというと家事が苦手なので、羨ましいなと思います。あとは、それこそ膝の上に乗っちゃうぐらいの安心感が隼也くんにはあるんですよね。
――そもそも、なぜ野村さんは金子さんの膝の上に乗っていたのでしょうか……?
金子:きっと深く考えてないよね?
野村:考えてないですね(笑)。
金子:僕は野村くんが筋トレをしているので、胸筋を触らせてもらったり、現場では2人とも特に意図せず、そうやってコミュニケーションをとりながら楽しんでいました(笑)。
――画面からもそんなお二人の仲の良さが伝わってきました。信頼関係を築くために心がけたことは?
金子:特に意識したという感じではないのですが……。基本的に浩国と甲斐が暮らす1LDKの部屋で一緒に撮影していましたし、別々のシーンを撮影しているときも空き時間は2人で過ごしていたので、そこでたわいもない会話を交わすうちに自然と信頼関係が築かれていったのかなと思います。
野村:お互いサウナ好きという共通点が見つかって盛り上がったりもしました。
金子:なかなかタイミングが合わなくて、まだ一緒には行けていないんです。そろそろ行かないとね。
野村:ですね。楽しみです!
――撮影中、印象に残っている出来事はありますか?
野村:甲斐が浩国を抱きしめるシーンで僕がぎこちなくなっちゃったときに、宝来監督が「こうするんだよ」ってお手本を見せてくれたんですが、それですごく現場が和んだのを覚えています。その後も何回か冗談で「すみません、お手本お願いしてもいいですか?」ってお願いすることがあったんですが、すごくお茶目な監督さんで、その度に「しょうがないな~」って言いながらもやってくださったり、おかげですごく楽しい雰囲気の中で撮影することができました。
――最後のキスシーンは緊張しましたか?
野村:キスシーンだからといって特に身構えることもなく、実際の撮影でもあまり緊張はしなかったと思います。
金子:お互いにあんまり意識してなかったよね。角度的に映像には映らないからフリでもよかったのですが、リハーサルをしてみたら、やっぱりした方が良いんじゃないかという話になって。
野村:隼也くんに相談してみたら「いいよ」と言ってもらえたので。
――それも信頼関係があってこそですよね。それだけ仲良くなると、クランクアップが寂しかったのではないでしょうか。
金子:「無事に終わって良かった」という達成感と寂しさが半々っていう感じでした。もう終わっちゃうんだなって。
野村:全然、実感が湧かなかったですよね。約1カ月間、当たり前のように毎日一緒にいたので、次の日からしばらく会えないということが受け入れ難くもあり、不思議な感覚でした。