『劇場版 君と世界が終わる日に』はファンならずとも必見 竹内涼真が下した“究極の決断”

『劇場版 きみセカ』はファンならずとも必見

 外界から隔絶したビルに潜入する本作は、アクションに大きな比重が置かれている。警備兵やゴーレムを相手に至近距離でバトルが繰り広げられるが、大和がとび職であることは作品中でフルに発揮され、響が自動車整備工だったことを思い出させるシーンもある。キャラクター設定から小道具に至るまで、Season4までのリンクや伏線が張り巡らされている。スクリーン映えするゴーレムの特殊メイクは過去最高レベル。特典のメイキング映像には、特別出演の菅田将暉らのメイクの様子も収録されており、こちらも必見である。なお、菅田はSeason1・2「星を仰ぐ」に続いて主題歌「谺する」を手がけており、エンドロールまで見逃せない。

 劇中で「全人類の命と1人の命、どちらが大切か」という台詞がある。目の前にいる“君”と“世界”のどちらを選ぶかという究極の選択は、一貫して描かれてきた本作のテーマだ。来美がいなくなったSeason4以降、響にとっての“君”はミライだった。娘を連れ去られ、父親としてのアイデンティティが揺らぐ中で最後に下した決断は、これまでに積み重ねた間宮響という人間の感情、選択、生き方の総決算であり、深くうなずけるものだった。

 特典映像のメイキングには、キャストのインタビューや撮影現場の映像が収録されている。座長の竹内涼真は「みんなそれぞれ助け合い、助けられて良いチームワークだった」と振り返った。竹内が語る板垣の「男くさい部分」や、キュンキュンした大和と葵のシーン、橘と竹内のお蔵入りになった映像はここでしか観ることのできない貴重な映像だ。アクションシーンの撮影で、率先して段取りを確認する竹内の姿から現場の熱量が伝わってきた。

 クランクアップの挨拶で、竹内は「20代ラストの作品として誇りに思える作品」と語っている。スタッフ・キャストの総力を結集した『きみセカ』は、SFアクションと人類滅亡という壮大なテーマを備えた作品で、3年にわたるチャレンジが劇場版で実を結んだ。竹内自身も『きみセカ』を経ることで持ち前のアクションに磨きがかかり、『六本木クラス』(テレビ朝日系)をはじめ喜怒哀楽の深い感情を全身で表現する役者へと成長した。まさに竹内涼真の“背骨”になった作品が『きみセカ』である。ぜひその雄姿を目に焼き付けてもらいたい。

■リリース情報
『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』
6月26日(水)Blu-ray&DVD発売

豪華版Blu-ray:8,250円(税込)
通常版DVD:4,180円(税込)

【映像特典】※豪華版Blu-rayのみ
・メイキング
・イベント集
・豪華キャスト座談会
・カウントダウン集

【封入特典】※豪華版Blu-rayのみ
・ブックレット(24P)

【先着購入者特典】
・ブロマイド4枚セット

【法人別特典】
楽天ブックス:オリジナルA4クリアポスター
VAP STORE:映画オリジナル非売品ステッカー
※特典はなくなり次第終了

出演:竹内涼真 ほか
監督:菅原伸太郎
脚本:丑尾健太郎
音楽:植田能平、會田茂一、ノグチリョウ、Slavomir Kowalewski、A-bee
主題歌:菅田将暉「谺する」(Sony Music Labels Inc.)
挿入歌:安田レイ「Ray of Light」(Sony Music Labels Inc.)
プロデューサー:鈴木亜希乃、伊藤裕史、白石香織、櫛山慶
製作幹事:日本テレビ放送網
制作協力:HJホールディングス
配給:東宝
発売元・販売元:VAP
©2024「君と世界が終わる日に」製作委員会

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