瀬戸康史×宮世琉弥の繊細な“切なさ”の対比 『くる恋』究極の選択に心を引き裂かれる

『くる恋』心を引き裂かれる究極の選択

 公太郎の下に、朝日がやってくる。自分が嘘をついたことを朝日にも打ち明けた公太郎。「朝日くんは、どんな形でもまことのそばにいてやって」という彼の言葉には、まことへの深い愛情が込められていた。公太郎の想いの強さに胸を打たれずにはいられない。

 まことは律に指輪を渡そうとしていた。「律さんに送ろうとしてたんだね」と尋ねるまことに、律はペアリングにしてから送って欲しいと伝える。難しいリングだが、ペアにするまでずっと待つと言ってくれる律の優しさが今は少し辛い。

 しかし、今のまことの心が、律に対して本当の意味では響かないことを勘づいていたのは視聴者だけではなかったようだ。まことにキスをして、今のまことが自分のことを見ていないと悟ってしまったような顔をした律。哀しさをまとった宮世の最後の「おやすみ」の表情に惹きつけられる。公太郎を演じた瀬戸とはまた違う表情で律の苦しさを表現した宮世だが、今回はこの2人の役者の繊細な“切なさ”の対比が印象に残る回となったのではないだろうか。一方で、次週に繋がるであろう、石階段を見下ろす朝日の意味深な表情にも謎は深まるばかりだ。

 記憶をなくす前に好きだった人と今好きな人。どちらも自分の大切な人であるからこそ、究極の選択は心を引き裂かれるほど難しい。それでもまことは自分の想いと向き合い、決断を下すのだろう。まことの心の奥底に眠る答えは、果たして誰の隣にあるのだろうか。

■放送情報
火曜ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:生見愛瑠、瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥、丸山礼、高野洸、村方乃々佳、肥後克広(ダチョウ俱楽部)、ともさかりえ、片平なぎさ
脚本:吉澤智子
演出:松木彩
プロデューサー:八木亜未
音楽:末廣健一郎、MAYUKO
主題歌:Da-iCE「I wonder」(avex trax)
編成:武田梓
製作:大映テレビ、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/darekoi_tbs/
公式X(旧 Twitter):@darekoi_tbs
公式Instagram:darekoi_tbs 
公式TikTok:darekoi_tb

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