『くるり』生見愛瑠の恋と自分探しの物語の始まり “今っぽさ”体現したラブコメミステリー
まことの前に最初に現れたのは、「唯一の男友達」と語るまことの同僚・朝日結生(神尾楓珠)。優しく包容力もあることから“ブランケット男子”と呼ばれ、明るくまっすぐで気遣いができ、社内での人望も厚く女性社員からの人気も高い。記憶喪失となったまことを支える友人として記憶を取り戻してほしいという反面、記憶を失い生まれ変わったまことに時折切ない表情を向けることも。「万が一思い出せなくても、これから仲良くなればいい」と真っ先に優しい笑顔を向けてくれた男でもある。
戸惑いを抱きつつも職場に復帰したまこと。同僚から聞くエピソードに、これまでの個性のない自分の生き方を垣間見て落ち込んでいた矢先、自らを「元カレ」と語るフラワーショップ「Fleur Style Recollection」(フルールスタイル リコレクション)の店主・西公太郎(瀬戸康史)が現れる。
公太郎は思ったことを思ったままに言うストレートな性格だが、記憶を失くしたまことを見守る優しい一面も持つ。まことが記憶を失う前に円満に別れた2人は、“1番親友に近い存在”だという。別れた理由は公太郎がまことに二股をかけられて振られたそうだが、その真相も気になるところ。「記憶がないってことは、自分らしさからも自由になれるのかな」という彼の言葉は、このドラマを貫く一つのテーマにもなりそうだ。
「でもたぶんあたし、この仕事そんなに好きじゃないんです」
第1話の最後、清々しくそう言い切ったまことは自分の人生をやり直しているようにも見えた。新しい自分を手に入れたことで、まことは一歩ずつ前に進んでいく。そんな中、まことと運命的な出会いを果たすのが、人懐っこい笑みを浮かべた年下男子・板垣律(宮世琉弥)だ。「運命の人」と語る律は、その素性が謎に包まれているが、次週の予告を見る限り、記憶を失ったまことに惹かれ、猛烈にアタックを繰り返し、恋の四角関係をかき乱していくようだ。
果たして、まことが贈ろうとしていた指輪の持ち主は誰なのか。そして、まことが見つける“本当の自分”とは。桜舞う春の夜に始まったまことの恋と自分探しの物語は、「個性」に悩む私たち一人ひとりの心の中にも、同じ思いが芽生えていることに気づかせてくれる。
記憶を失ったことをきっかけに、これまでの自分を見つめ直し、新しい一歩を踏み出すまこと。きっとその姿に、私たちは自分自身を重ね、勇気をもらうことだろう。このドラマは、まことにとっても、私たちにとっても、本当の自分を見つける旅の始まりとなるのかもしれない。
■放送情報
火曜ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:生見愛瑠、瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥、丸山礼、肥後克広(ダチョウ俱楽部)、片平なぎさ
脚本:吉澤智子
演出:松木彩
プロデューサー:八木亜未
編成:武田梓
製作:大映テレビ、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/darekoi_tbs/
公式X(旧 Twitter):@darekoi_tbs
公式Instagram:darekoi_tbs
公式TikTok:darekoi_tb