『虎に翼』を盛り上げる仲野太賀のコメディセンス 伊藤沙莉との息の合った芝居は必見

『虎に翼』を盛り上げる仲野太賀の“持ち味”

 NHK連続テレビ小説『虎に翼』第1週「女賢しくて牛売り損なう?」が放送された。言いたいことを隠せず口にしてしまう寅子(伊藤沙莉)は、大学で偶然出会った穂高(小林薫)の一言をきっかけに法の道を志す。この件では、書生として猪爪家に下宿する佐田優三(仲野太賀)が大切な役割を果たしている。

 
 仲野太賀が演じる優三は早くに両親を亡くす。弁護士だった父に憧れて大学に進むもののなかなか高等試験(現在の司法試験)に合格できずにいるという役どころ。昼は直言(岡部たかし)の務める帝都銀行で働きながら、夜は明律大学の夜間部で勉学に励む浪人生だ。そもそも寅子は優三に弁当を届けようと明律大学を訪れ、穂高に出会っている。優三の存在が巡り巡って寅子を法の道に進ませたことから、今後の物語においても重要な立ち位置になりそうな存在だ。加えて、仲野の芝居の塩梅がまた素晴らしい。

 
 仲野といえば、これまで数々の作品でその演技力を発揮し、世に実力を知らしめてきた。NHK大河ドラマは『風林火山』『天地人』『江~姫たちの戦国~』『八重の桜』『いだてん~東京オリムピック噺~』の5作品に出演。他にも『この恋あたためますか』(TBS系)の新谷誠役や主演を務めた『初恋の悪魔』(日本テレビ系)の馬淵悠日役、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)の赤田鼓太郎役などで注目を集めてきた。

 この後、豊臣秀長役で主演を務める2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』が控えていることからも、今回の朝ドラ出演は大河前の顔見せの場としてもうってつけ。さっそく伊藤との息の合った芝居で『虎に翼』を盛り上げてくれている。

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