キム・ナムジュ×チャウヌの哀愁漂う新境地 『ワンダフルワールド』胸に響く愛する気持ち
今までのイメージを脱却したチャウヌの新境地
刑務所で出会ったヒョンジャ(カン・エシム)から、自身が起こした放火事件で生存した子供に手帳を渡してほしいと託されたスヒョンは、両親を失ったソンニュル(チャウヌ)を探し出す。ソンニュルもまた、スヒョンと同じように理不尽な事件の被害者であり、残された家族であったため、スヒョンはソンニュルに前に進んでもらいたいという気持ちがあったのだ。最初は拒絶していたソンニュルだったが、スヒョンが歩んできた過去を知り、少しずつスヒョンに心を開くようになっていく。スヒョンとソンニュルがそれぞれ抱えている痛みは同じようで違う。しかし、歩み寄って理解しようとし合うお互いの“存在”が、傷を癒していくきっかけになるのかもしれない。
今まで『女神降臨』や『ワンダフルデイズ』などラブコメで大活躍しているイメージが強かったチャウヌだが、本作ではそんなイメージを脱却。無造作な髪型・シンプルな服装で、致命的な心の傷を負った青年として、時には無、時には悲痛な表情を見せ、キム・ナムジュとは違った角度で苦しみを訴えかけてくる。廃車工場で働き、“怪しい仕事”も引き受けるなど勇ましさがある一方で、どこかミステリアスな一面を持つソンニュルを演じ切る俳優・チャウヌにも注目して欲しい。
また第1話の冒頭では、スヒョンがひき逃げ犯を殺したように、ソンニュルがスヒョンを車でひこうとするシーンが映される。今後、その状況に至るまでの2人の関係性が今後明らかになっていくだろうか?
一方、スヒョンは家族を持つ男性を殺した殺人犯でもある。残された家族にもスヒョンへの憎しみがあるに違いない。また、スホと写真に写る女性の関係に加え、スホと議員の繋がりなど、謎が深まるばかりだ。スヒョンと家族、ソンニュル、残された男性の家族、そして社会に紛れる悪と罪の数々はどのように絡んでいくのだろうか。ますます気になる展開となる『ワンダフルワールド』、今後も配信を楽しみに待ちたい。
参考
※ https://realsound.jp/movie/2024/03/post-1587204.html
■配信情報
『ワンダフルワールド』(全14話)
ディズニープラス、スターにて、独占配信中(毎週金・土曜日1話ずつ配信)
出演:キム・ナムジュ、チャウヌ、キム・ガンウ、イム・セミ
演出:イ・スンヨン
脚本:キム・ジウン
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