『ブギウギ』『マッサン』『花子とアン』 第1話に繋がる構成が朝ドラにもたらす感動

『ブギウギ』『マッサン』第1話に繋がる構成

 『マッサン』の第1話の冒頭のシーンは、年老いたマッサンこと政春(玉山鉄二)が表彰式に出席する場面だった。琥珀色に輝く1本のウイスキーボトルが映し出され、ボトルのラベルには「スーパーエリー」と書かれている。政春が作ったそのウイスキーが、優れたスコッチウイスキーに贈られる賞を受賞したのだ。壇上には、政春の最愛の妻・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の写真が飾られていた。この冒頭シーンは、最終回で再び描かれることとなった。

 『花子とアン』の第1話の冒頭は、昭和20年(1945年)4月の東京大空襲の場面で、52歳の花子(吉高由里子)が登場。防空壕に向かう際、「命よりも大切なもの」だと言いながら、『赤毛のアン』の原書を抱えて逃げる花子。その後、子ども時代から、『赤毛のアン』を初めて日本語に訳した翻訳家になるまでの花子の人生が描かれていき、このシーンへとつながっていった。

 『ブギウギ』のスズ子のモデルである笠置シヅ子の代表曲と言えば、やっぱり「東京ブギウギ」。この有名な歌で観客を楽しませ、“ブギの女王”となっていくスズ子の輝きを、これまでの彼女の半生を知った上で、第1話以来、また観られるのが楽しみだ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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