『魅惑の人』シン・セギョンが男装ヒロインに! チョ・ジョンソクとの残酷で魅惑的な愛

『魅惑の人』シン・セギョンが男装ヒロインに

 韓国ドラマの中でも“男装ヒロイン”ものは人気が高い作品が多い。これまでにもパク・シネが男装ヒロインを演じた『美男ですね』、パク・ミニョンの『トキメキ☆成均館スキャンダル』、キム・ユジョンの『雲が描いた月明かり』と錚々たる顔ぶれが男装し、男だと思い込んだ主人公と胸キュンを繰り広げてきた。男装ヒロインものの面白いところは、明らかに女性だと分かるヒロインたちを見ても、鈍感な主人公たちが、「男性を好きになったと思いこみ悩む姿」を見てニヤニヤし、「いつ女性だとバレるのか」にドキドキハラハラするところだろう。本作でも、チョ・ジョンソク扮するチナン大君が、シン・セギョン扮するヒスの手を握っても気がつかないのだ。「そんなわけない!」という展開を楽しめるのが男装ヒロインものの醍醐味だ。

 本作では、オープニング映像でも碁が効果的に使われている。イ・ジュンとカン・ハンナ、チャン・ヒョク出演で人気を博した『最愛の敵~王たる宿命~』を思い出させるトーンで(こちらも王と政敵に愛を絡めた見ごたえのある作品だった)、向かい合うチナン大君(=イン)とヒスの2人が、背を向け合い、王の居城の前に碁石のような家臣たちが立ち並ぶ。この家臣たちとインとヒスが碁の勝負のように戦っていくのを暗示しているかのようだ。そこにモンウ(煙るように降る小雨)が降り注ぐ。この雨がヒスが言ったような恵みの雨となるのか、2人に暗いものを運ぶ雨となるのだろうか。

 本作の制作はスタジオドラゴン、演出は『模範刑事』のチョ・ナムグクで、脚本はヨ・ジング主演のドラマ『王になった男』のキム・ソンドクなので、本格時代劇として見応え抜群の展開になるのではないかと期待している。

 本稿では第1話、第2話を紹介したが、チョ・ジョンソクの演技がすこぶる良く、芝居に惹きつけられた。ヒロインのシン・セギョンや、脇を固めるバイプレーヤーたちも好演を見せ、『愛の不時着』パク・グァンボム役でブレイクしたイ・シニョンも、キム・ミョンハ役で重要な動きを見せそうな役どころを担っている。同じく『愛の不時着』のピョ・チス役でブレイクしたヤン・ギョンウォンもヴィランぶりを発揮してくれそうで楽しみなところ。最新話となる第4話では前話の視聴率の倍を記録しており、視聴者の反応も良いようだ。今後の盛り上がりを期待して追っていきたい。

■配信情報
『魅惑の人』
Netflixにて配信中
出演:チョ・ジョンソク、シン・セギョン、イ・シニョン、パク・イェヨン
演出:チョ・ナムグク
脚本:キム・ソンドク
(写真はtvN公式サイトより)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる