『俺だけレベルアップな件』『転スラ』『最強タンク』 最強チートスキルの持ち主を考える

TVアニメ最強チートスキルの持ち主を考える

 アニメ化が決まっているところでは、伏瀬のライトノベルを原作にした『転生したらスライムだった件』のTVアニメ第3期が4月から放送予定。最弱のスライムに転生しながら知性を司る「大賢者」と相手の能力を取り込む「捕食者」のスキルを使ってのし上がり、王国を作り魔王にまで上り詰めたリムル・テンペストの強さもなかなかなものだ。異世界の強者を従え悪魔すら味方につける活躍ぶりだが、そんなリムルでも度々窮地に陥る。それでも復活して仲間の助けを得ながら勝ち上がっていくところに、チームとしての強さを見る。

 4月からTVアニメが放送開始となる作品では、松本直也の漫画が原作の『怪獣8号』に登場する怪獣8号の強さも大概だ。怪獣と戦う部隊に入ろうとしたが試験で落とされ32才になってしまった日比野カフカが、小型の怪獣に口の中に侵入されたことをきっかけに強大な怪獣の力を持つようになってしまった。防衛隊が手こずる凶暴な怪獣でも軽々と倒すパワーと、怪獣の死骸を掃除する仕事を通して得た怪獣の知識という2つのチートを武器にした戦いぶりを、Production I.Gの制作するハイクオリティのアニメによって、スタジオカラーがデザインする怪獣の迫力とともに楽しめる。放送開始が待ち遠しい。

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 Production I.Gといえば、ゆでたまご原作の漫画を原作にしたアニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編を制作中で、2024年に放送される予定。神谷明が演じた主人公を宮野真守が引き継ぐことも話題になっているが、注目はやはりキン肉マンの強さ。蹴られ殴られて倒れても、彼には最強スキル“火事場のクソ力”がある。これが発揮されているうちは、相手が神でも悪魔でも、奇跡の逆転を見せてくれるだろう。

 これら数多のチートスキルの持ち主たちが並んでも、物量で来られたら押し切られるかもしれない。田中芳樹のスペースオペラを原作に、1月から放送が始まったTVアニメ『銀河英雄伝説 Die Neue These』で、やがて銀河帝国を率いることになるラインハルト・フォン・ローエングラムの号令が下れば、幾万もの艦隊が動くことになるのだ。個人のチートが届く範囲ではないだろう。そんなラインハルトを知力で出し抜くのが自由惑星同盟の提督ヤン・ウェンリー。そして生活力が皆無のヤンを叱咤するのが従卒のユリアン・ミンツであり、後に妻となるフレデリカ・グリーンヒルということは、この二人が最強チートの持ち主ということか? さすがにそれはないだろう。結局、比べるのは不可能だということにしておこう。

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