映画『ゴールデンカムイ』の次に観るべきはアニメ版? “変顔”まみれのギャグシーンは必見
続きが気になる展開だった実写映画『ゴールデンカムイ』だが、続編の制作は今のところまだ発表されていない。もし制作されるとしても、公開までにそれなりに時間が空いてしまうことも予想される。どうしても金塊争奪戦の続きを早く観たい……という人もいるのではないだろうか。
そんな人は、アニメ版によってこの先の物語を予習しておくのもオススメだ。実写版で描かれた内容は、アニメ版で言えば第5話の途中までのエピソードに相当するので、その辺りから視聴を始めるのがいいだろう。
アニメ版はジェノスタジオが第1期から第3期までを制作し、ブレインズ・ベースが第4期を制作。まだ完結していないものの、最終章の制作もすでに決まっている。原作の魅力を詰め込んだ映像化となっており、何より評価されているのが声優陣による迫真の演技だ。
主人公の杉元役は演劇畑出身の声優・小林親弘が演じており、やさしい人柄でありながらも、窮地では獰猛な性質を見せる二面性を巧みに表現。「俺は不死身の杉元だ!!」というお馴染みのセリフでも、魂のこもった名演技を見せており、実写版の杉元に負けず劣らずの迫力となっている。
他方でアシリパ役は、『ぼくたちは勉強ができない』の古橋文乃役などで知られる白石晴香が演じており、天真爛漫で感情豊かな少女の姿を強く印象付けていた。また土方役の中田譲治が、渋く重厚な声色によって“幕末の亡霊”の威厳を示していたり、鶴見中尉役の大塚芳忠が底知れない狂気を漂わせていたりと、実力派声優たちによる演技を存分に楽しめる。
さらにアニメ版ならではの見どころとしては、原作のコミカルな描写を全力投球で再現していることが挙げられるだろう。実写版でもギャグシーンの再現は試みられているものの、アニメ版はマンガ的な“変顔”をそのまま表現できるのが大きな強み。アシリパがエゾオオカミ・レタラのお腹をいたずらっぽい表情で撫でまわすシーンや、味噌を“オソマ”だと思い込んだまま口に運ぶシーンなどは一見の価値アリだ。
また原作コミックに関しては、1月31日までの期間限定でマンガアプリ「ヤンジャン!」にて全話無料公開が行われている。先にアニメや原作に触れておき、今後の実写化を楽しみに待つというのも“ゴールデンカムイ沼”の1つのハマり方ではないだろうか。
※アシリパの「リ」、レタラの「ラ」は小文字が正式表記。
■公開情報
『ゴールデンカムイ』
全国公開中
出演:山﨑賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、工藤阿須加、栁俊太郎、泉澤祐希、矢本悠馬、大谷亮平、勝矢、高畑充希、木場勝己、大方斐紗子、秋辺デボ、マキタスポーツ、井浦新、玉木宏、舘ひろし
原作:野田サトル『ゴールデンカムイ』(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
監督:久保茂昭
脚本:黒岩勉
音楽:やまだ豊
主題歌:ACIDMAN「輝けるもの」(ユニバーサル ミュージック)
アイヌ監修:中川裕、秋辺デボ
製作幹事:WOWOW・集英社
制作プロダクション:CREDEUS
配給:東宝
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