『Firebird ファイアバード』本予告公開 監督&主演俳優によるビデオメッセージも
2月9日に公開されるエストニアとイギリスの合作映画『Firebird ファイアバード』の本予告が公開された。
本作は、ロシアの俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録『ロマンについての物語』を、ペット・ショップ・ボーイズの「Together」やModyの「Wait for Me」、ライブドキュメンタリー『Robbie Williams: Fans Journey to Tallinn(原題)』の監督・プロデューサーとして知られる、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化したラブストーリー。
1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイは、間もなく兵役を終える日を迎えようとしていた。そんなある日、パイロット将校のロマンが、セルゲイと同じ基地に配属されてくる。セルゲイは、ロマンの毅然としていて謎めいた雰囲気に一瞬で心奪われる。ロマンも、セルゲイと目が合ったその瞬間から、体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ2人の友情が、愛へと変わるのに多くの時間を必要としなかった。しかし当時のソビエトでは同性愛はタブーで、発覚すれば厳罰に処された。一方、同僚の女性将校ルイーザもまた、ロマンに思いを寄せていた。そんな折、セルゲイとロマンの関係を怪しむクズネツォフ大佐は、2人の身辺調査を始めるのだった。
セルゲイを演じたのは、『博士と彼女のセオリー』『キングスマン』などのトム・プライヤー。ロマン役は、ウクライナ出身の俳優オレグ・ザゴロドニーが務めた。
公開された本予告では、緊張感が漂うソビエト冷戦下のエストニアを舞台に、エリート将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)と二等兵のセルゲイ(トム・プライヤー)が愛し合う様子が映し出されている。
また、レバネ監督とロマン役のザゴロドニーが、映画公開直前の2月6日に来日することが決定。ザゴロドニーは、ウクライナが戦禍にある現在、海外渡航が非常に困難な中での訪日となる。
来日が決まったレバネ監督とザゴロドニーからはビデオメッセージも到着。レバネ監督はロンドンで、ザゴロドニーはキーウにて数日前に撮影した映像では、日本を訪れて、観客と会うのを楽しみにしていると語る2人の姿が捉えられている。
レバネ監督は、かねてから同棲婚を国に認めさせるための様々なロビー活動を厭わなかったという。2014年には地元のメディアのインタビューで「今日、エストニアは人種と寛容、あるいは国家が禁止し、侵害し、命令するもののうち、どの価値観が正しいと考えるかを選択しなければならない時に来ています。私は今ロンドンに住んでいますが、英国でも同棲法案について活発な議論が展開されています。なぜなら、この春に女王が結婚法の最終版に署名したからです。それは性別に関係なくすべての人々に結婚の権利を与えるものです。エストニアでは住民投票どころか議論することさえ許されない。それは、エストニアで黒人に結婚を認めるか、ロシア人に市民権を与えるかを国民投票にかけるようなものなのです」と答えている。
■公開情報
『Firebird ファイアバード』
2月9日(金)新宿ピカデリー、なんばパークスシネマほかにて公開
監督・脚本:ペーテル・レバネ
共同脚本:トム・プライヤー、セルゲイ・フェティソフ
原作 : セルゲイ・フェティソフ
出演 : トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー、ダイアナ・ポザルスカヤ
配給 : リアリーライクフィルムズ
2021年/エストニア・イギリス合作/英語・ロシア語/107分/1.85:1/5.1ch/DCP & Blu-ray/日本語字幕翻訳 : 大沢晴美
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