『ブギウギ』視聴者を驚かせた水上恒司と趣里のキス 朝ドラで描かれた印象的なキスシーン

朝ドラで描かれた印象的なキスシーンを考察

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の第12週となる「あなたのスズ子」が放送された。目まぐるしい展開の中で、愛助(水上恒司)とスズ子(趣里)の恋は一気に盛り上がりを見せる。愛助の母からは相変わらず交際を反対されていたものの、2人はキスをするまでの仲に。戦時下の混乱の中でも、スズ子と愛助はお互いへの想いを貫いていたのだ。

 特に印象的だったのは、やはりスズ子と愛助のキスシーンだろう。愛助の登場で、あっという間に恋仲になった2人は、歳の差や身分の差による反対を受けながらも諦めずにお互いを想い続ける。空襲警報が鳴り響く中トイレに篭るスズ子を愛助が呼び出すなど、戦争の過酷さや恐怖が日常の中にあったことが感じられるシーンも。

 普通なら恋人同士がトイレの話をするなんて、ロマンチックじゃないと感じるだろう。しかし、命が何よりも大切な瞬間に、そんなことは言っていられない。こうして“生きる力”と“愛し合う力”が同時に描かれたことに、『ブギウギ』ならではの粋を感じた。

 朝ドラのキスシーン自体は、『おちょやん』の千代(杉咲花)と一平(成田凌)や、『らんまん』での竹雄(志尊淳)と綾(佐久間由衣)など、これまでにも何度も描かれてきた。だが意外にも、主人公のキスシーンがアップではっきりと映し出される作品は少ない。『らんまん』では万太郎(神木隆之介)が寿恵子(浜辺美波)の頬にキスをしていたが、唇へのキスは描かれず。

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