『ブギウギ』小雪が朝ドラに初降臨! 気品あふれる気高い姿で趣里の前に立ちはだかる

『ブギウギ』小雪が朝ドラに初降臨!

 第7弾の新キャスト発表時に、制作統括の福岡利武は「スズ子と愛助の大きな壁となる存在として、説得力ある方に演じてもらいたいと思いオファーしました。そして、期待以上に、二人の壁として立ちはだかると同時に、その根底には母の愛情があるというキャラクターをとても繊細に演じていただいています」と述べている。やはりトミは、そんな単純なキャラクターではないようである。そして、それを体現できる人物として小雪に出演の声がかかったのだ。

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 近年の小雪といえば、かつてと比較すると活動が控えめなように感じるが、出演すれば確実に個々の作品を力作へと発展させる功績を残してきた。面白いのが、2023年のNetflixオリジナル作品として世界的に話題となった『サンクチュアリ -聖域-』と、12年ぶりに主演を務めた映画『桜色の風が咲く』(2022年)での好演ぶりとその振れ幅の大きさだ。

 前者は相撲界とその裏側を描いたもので、後者は世界初の盲ろう者の大学教授になった福島智とその母の愛を描いたもの。相撲部屋の女将と、大きな困難に立ち向かう息子を支える母。そう、いずれも母なる存在である。しかし荒々しい男たちの世界に屹立する『サンクチュアリ -聖域-』の花と、大切な息子のために自ら希望の光になる『桜色の風が咲く』の令子は、ほとんど真逆ともいえるキャラクターだ。ただし、どちらも非常に大きな器を持っている人物でもある。豊かなキャリアを持ち、多くの過酷な瞬間を乗り越えてきたのであろう小雪のような俳優にしか演じられないはずだ。このあたりの事実を振り返ると、『ブギウギ』のトミ役のオファーにも納得がいくのだ。

 キャスト発表時の公式コメントで小雪は「スズ子にとっては大きな壁となる存在ですが、トミの抱擁力やポジティブなエネルギー、母としての深い愛も表現できればと思っています」と述べている。激動の時代を村山興業のトップとして生きた偉大なる母は、やはり小雪のような存在にしか務まらないのだろう。さて、ここから先にはどんな展開が用意されているのだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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