『力の強い女カン・ナムスン』ピョン・ウソク沼にハマる人続出! シオに救いはあるのか

『力の強い女~』ピョン・ウソクに沼る人続出

 ヒシクに追い詰められているシオは、ロシアに送ったはずの麻薬を入れたダウンコート1着をヒシクに奪われたことで、ロシアマフィア「パベル」から脅され、窮地に陥ってしまう。シオは、自分を子供の頃から脅して利用する「パベル」に怒りをにじませ、組織に反抗的な態度を取る。

 ナムスンの母グムジュが、シオが流通させている新型麻薬CTA4885の解毒剤を探し出し、ナミンに飲ませたことでナミンは正気に戻る。ナムスンは、シオが解毒剤を飲む姿を目にし、解毒剤を調べようとシオに研究所に行きたいと告げるのだった。

 ナムスンがヒシクとどんどん思いを深め合っていく中で、ナムスンに心を開いていくシオがすこぶる切ない。ピョン・ウソクが本作で演じるヴィランのシオは、捨て子としてマフィア組織に育てられたという悲しい生い立ちの持ち主だ。今も望まない形でマフィア組織のコマとして使われているが、暗い海の底にいるようなシオがナムスンに希望を見て彼女に恋をし心を開いていく。シオがナムスンに告白したあと、ナムスンの気持ちをあれこれ推察したり、彼女を思いやったり、彼女のために何かしたいと行動する姿は、ヴィランとしてはあまりに人間味があり、魅力的だ。シオがマフィアであることを知りながら、彼が不憫でならない思いでいっぱいの人もいるのではないだろうか。

 どうあがいても警察官である正義の人ヒシクにかなうはずのない、ピョン・ウソクが作り出したヴィラン・シオに魅了され目が離せない。“ナムスンだけがいればいい”というところまで想いが募っているシオ。太極図の陰の中央にある白い点のようなシオの純粋な愛が行きつく先はどこなのか。愛するナムスンが麻薬捜査官であるヒシクの恋人であることを知ったとき、シオは“裏切り”を体験するだろう。彼の純情が踏みにじられてしまうとしても、少しでも彼の傷を浅くしてほしいと願ってしまう。友情や恋愛を経験したことがないというシオだが、回想で出てくるシオの親友の現在も気になるところ。グムジュと接触している人物がキーパーソンになりそうだ。天真爛漫なナムスンが、シオをダークサイドから解放する救世主となるのを期待している。

■配信情報
『力の強い女 カン・ナムスン』
Netflixにて配信中
出演:イ・ユミ、キム・ジョンウン、キム・ヘスク
原作・制作:ペク・ミギョン、キム・ジョンシク、イ・ギョンシク
(写真はJTBC公式サイトより)

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