『呪術廻戦』甚爾は恵を息子と認識したのか? ついに復活した宿儺の強大すぎる力
「呪いの王」宿儺が復活してしまった。そこに存在するだけで理解できてしまう“敵わない”という感覚。宿儺の復活は物語を一気に破滅へと導くのか。『呪術廻戦』第39話「揺蕩-弐-」では、伏黒甚爾が陀艮相手に圧倒的な力の差を見せつけた。
陀艮の領域に飲み込まれていた七海建人と禪院真希、禪院直毘人。呪術師として力のある3人を以ってしても、陀艮の術式「死累累湧軍」には手も足も出なかった。そこに登場したのが伏黒恵。恵は自身の領域展開「嵌合暗翳庭」によって必中効果を相殺した上で、3人の領域の外へ脱出させるための策を練っていた。七海が合図を出して真希と直毘人を恵のもとへ呼び戻すが、恵が空けた穴から出てきたのは甚爾だった。
本来であればオガミ婆の降霊術は器でもある孫の呪力が尽きてしまったら降霊は終わるはずだが、フィジカルギフテッドである甚爾の特殊性ゆえか、術式が終了する契機が失われてしまった。甚爾は真希が持っていた游雲を力ずくで自分のものとし、圧倒的な力とスピードで陀艮を圧倒していく。游雲はもともとは甚爾の所有物であったが、彼の死後には夏油傑へと渡った後は、五条悟の権限で呪術高専東京校の武器庫に収納されていた。さらに特級呪具である游雲は術式効果が付与されておらず、使い手による純粋な力が反映されるのだ。つまりは、甚爾がもっとも扱いに長けていると言ってもいい。
陀艮を追い詰めていく甚爾のスピード感がアニメではしっかりと表現されており、彼の一挙手一投足に惹きつけられる。陀艮が自らに有利な海中へと甚爾を陥れるシーンはアニオリ描写。そんなものをものともせずに陀艮の式神を次々と薙ぎ払っていく描写は圧巻だ。七海、真希、直毘人ですら叶わなかった相手をいとも簡単に祓い、領域を解いてしまった。甚爾は敵か、味方かーーそんなことを考える隙も与えぬままに、恵が外へと弾き飛ばされてしまう。しかし、そこに漏瑚が現れ、すでに傷を負っていた七海、真希、直毘人はあっさりと燃やされてしまった。ここからは考察となってしまうが、甚爾は一瞬にして恵のことを息子だと感じ取り、漏瑚から距離を取ったのではないだろうか。