『チキップダンサーズ』花江夏樹が8役に挑戦 山寺宏一、内田真礼ら多役を演じた声優たち

『チキップダンサーズ』花江夏樹が1人8役

 『チキップダンサーズ』はちょっぴりチキン(こわがり)だけど、好奇心いっぱいの骨付きチキンのほねチキンやスキップしながら近づいてくるダンスの先生・スキップガエル先生など、個性的なキャラクターたちがダンスで活躍する5分枠の短編アニメ。これまで第1期、第2期と放送され、サンスター文具から様々なグッズが展開されるなど、キッズやファミリー層を中心に人気を博している。

TVアニメ3期「チキップダンサーズ」PV / 2023年9月25日(月)より放送開始!

 個性的なキャラクターが本作の魅力であるが、その中でほねチキン、スキップガエル先生、くしかつなど一人多役を演じているのが花江だ。花江は『鬼滅の刃』の竈門炭治郎役や『四月は君の嘘』の有馬公生役など、王道の主人公を演じてきたイメージが強い。だからこそ、同作で複数の役を演じることを聞いた時には驚きもあったが、子ども向けにアレンジされた声質がよくハマっている印象で、今となっては花江の表現力に驚かされるばかりだ。

『ちいかわ』『おでかけ子ザメ』などショートアニメ人気の背景 本編は短く、寿命は長く

1話につき5分以下で完結するショートアニメが、今のアニメ界の新たなトレンドとなっている。かつては「子供向け作品」というイメージが…

 花江は複数の役を演じる難しさを明かしつつも、「声の出し方のアイデアのひとつとして、『昔、あんなキャラクターを演じて、こういうしゃべり方をしたときにハマったな』ということは覚えているので、それを今回のキャラクターに組み替えて採用しているところもあったりします」と語っており、過去の経験が本作に活きていたようだ(※3)。とはいえ、花江のような経験豊富な声優であっても、複数のキャラクターを一度に演じることは難しい作業であるのは間違いない。佐倉綾音が『艦隊これくしょん-艦これ-』で8役を演じた際にも、「1人のキャラクターが出せる音域は意外と広いので、ほかのキャラクターと音域がかぶりそうになることがあって。音域をぎりぎりのところでかぶらせないように調整するのは、苦戦しました」と語っていた(※4)。そういったギリギリのせめぎ合いの中で役を作り上げなければならない難しさが常にあるのだ。

 『チキップダンサーズ』第3期ではほねチキン、スキップガエル先生、くしかつ、なんこつ、ぎゅうにゅうアイス、小チキンたち、トノサマガエル師匠、弟子のおたまじゃくしの8役を演じている花江。これまでに演じたことのないキャラクターも登場するということで、花江がどのようなトーンで演じ分けるのか、今から楽しみだ。

※1. 『立喰師、かく語りき。』(徳間書店)
※2. https://realsound.jp/movie/2023/04/post-1296200.html
※3. https://steranet.jp/articles/-/2324
※4. https://nikkan-spa.jp/783115

■放送情報
『チキップダンサーズ』第3期
NHK Eテレにて、毎週月曜08:45~08:50放送
声の出演:花江夏樹、石川由依
主題歌:弓木英梨乃(作詞・作曲・うた)「ボーン!ボーン!ボーン!」
原作:サンエックス
監督・脚本:ラレコ
脚本:田辺茂範
ダンス振付:康本雅子
アニメーション制作:ファンワークス
©︎San-X/チキップダンサーズおどるん会
公式サイト:https://www.san-x.co.jp/chickipdancers/anime/
公式X(旧Twitter)@chickipdancers

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる