『呪術廻戦』あまりにも壮観だった五条悟の領域展開 親友・夏油傑への“特別な感情”も

『呪術廻戦』壮観だった五条悟の領域展開

 ようやく見られた最強の呪術師・五条悟の本気。『呪術廻戦』第33話「渋谷事変 開門」では、漏瑚、花御、脹相を相手に、五条が圧倒的な力を見せつける姿が印象的だった。

※本稿には『呪術廻戦』第33話のネタバレを含みます。

 さて、冒頭に映し出された「Q アナタにとって五条悟とは?」の文字。これは原作本編では描かれていないアニオリ描写だ。それに対して虎杖悠仁や伏黒恵、釘崎野薔薇たちが五条への印象を語っていく。中でも禪院真希や狗巻棘、パンダら五条の生徒たちの「バカ」発言は五条への信頼でもあり、愛を感じさせる場面だった。そして「言うまでもなく、最強!」と語る虎杖の笑顔も微笑ましい。だが、このシーンを冒頭に持ってくることで五条の“不在”をより視聴者に印象づける役割も果たしている。そう、第33話では最強の呪術師と謳われる五条が夏油傑によって封印されてしまうのだ。

 漏瑚、花御、脹相が五条を足止めしている理由……それは獄門疆によって封印する時間を確保するため。だが、五条にとっては漏瑚、花御、脹相の3体が相手になろうと関係ない。周囲の人間を守るために基礎的な呪力操作と体術のみの戦闘にもかかわらず、圧倒的な力で支配していく。五条は領域展延を解いて術式を使おうとした花御の弱点を突いて、壁がえぐれるほどの凄まじい威力の術式で祓うことに成功する。原作との相違点を挙げるとするならば、アニメではこの戦闘シーンが丁寧に時間をかけて描いていたということだ。それによって五条の圧倒的な強さが際立っていた。『呪術廻戦』は個性的なキャラクターやストーリーはさることながら、バトルアクションがひとつの大きな魅力である。原作では大雑把なコマで描かれてしまいがちな戦闘シーンを、あえて深く濃密に描き出すことをアニメ『呪術廻戦』が意識していることに気付かされた。

 人間に紛れて領域展延を使ったヒットアンドアウェイ戦法で応戦する漏瑚と脹相。しかし、それも限界が近づいていた。そのタイミングで渋谷駅のホームに電車が到着する。ホームにいた人間は安堵の表情を見せて我先にと言わんばかりに電車に乗り込もうとするが、電車から出てきたのは多数の呪霊たちと真人。真人と脹相は連携して五条の周りにいる人間を殲滅するが、五条は領域展開「無量空処」を発動。アニメ『呪術廻戦』第7話でも漏瑚相手に発動し圧倒的な力を見せつけていたのがもう懐かしい。だが、この「無量空処」は領域内に引き込んだ相手に無限の知覚と伝達が強制される以上、犠牲は避けられない。そこで五条は一瞬の判断で非術師が廃人になることのない0.2秒だけの展開を行った。五条ができる最大限の配慮とも言える。とはいえ、この短時間でも人間にも半年分の情報量が流し込まれ、社会復帰に2カ月を要してしまうリスクはあるのだから、改めて五条の領域展開の凄さを実感するところだ。約2分に渡って描かれた領域展開のシーンには息を呑んでしまった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アニメシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる