福本莉子の人生のターニングポイントは? 『トリリオンゲーム』凜々役の手応えを明かす

福本莉子が語る人生のターニングポイント

 折り返し地点を迎えたTBS金曜ドラマ『トリリオンゲーム』。時価総額1兆ドルを目指し、ハル(目黒蓮)とガク(佐野勇斗)が立ち上げたトリリオンゲーム社で「社長」の役割を担っているのが、福本莉子が演じている高橋凜々だ。優秀だが“超”真面目すぎる性格がゆえに就活を全敗していたところ、ハルたちに声をかけられトリリオンゲーム社に入社。いまではその能力をいかんなく発揮し、ハルとガクにとってもかけがえのない存在となっている。実写化の際に、ある種ハルとガク以上に荒唐無稽なキャラクターを福本はいかにして成立させたのか。(編集部)

凜々役は「演じていてもあまり違和感はない」

――ドラマの放送がスタートして、反響はいかがですか?

福本莉子(以下、福本):反響はすごくありますね。地元の友達から、「トリンリンです!」と(人力AI・トリンリンの)挨拶をみんなで真似している動画が送られてきました(笑)。ヘッドフォンをつけて完全再現してる子もいて、盛り上がってる姿を見ると「頑張ろう」という気持ちになりますね。

――視聴者からの反響は?

福本:第2話で「トリンリン」がX(旧Twitter)でトレンド入りしていたんです。ゴールデンタイムのドラマに出演するのが初めてで、クランクイン前はいつも以上に緊張してしまったので、「原作のまんまだ」「リンリンの頑張ってる姿がいい」といった感想を見て、すごく嬉しかったです。

――凜々を演じる上で、大切にしていることを教えてください。

福本:第2話の登場シーンは、特に凜々を“堅物”に見せたくて、動きや声、表情から堅物感をみなさんに伝えようとしていました。花屋のお客さんを追いかけるシーンでは、監督と「角を曲がるときに直角に曲がってみたら面白いんじゃないか」という話になって、ロボットみたいに素早い動きで直角に曲がったりもしました。

――「これはイケる」と凜々の手応えはどんなときに感じましたか?

福本:就活の登場シーンを振り切ってやれたときには、手応えを感じました。人生であんなに大きい声を出したことはないので(笑)。それくらい大声を出して、一発目のテストからフルパワーでやらせていただきました。

――人力AI・トリンリンはノリノリでやっているような印象もありましたが、福本さんご自身もああいうノリになることはありますか?

福本:ないです(笑)。なので、テンション高めで演じるのが大変でした。

――凜々とご自身で共通する一面は?

福本:私もどちらかというと根は真面目で堅物なので、正直、演じていてもあまり違和感はないんですよね。結構頭で考えちゃうタイプだし、ルールとかもすごく気にするので、当たり前ですけど「赤信号では絶対に渡らない」とか「優先座席には絶対に座らない」とか、小学生のときに教えられたことは今でもやっています。

――ハルとガクはある意味、対照的な2人ですが、凜々としてそれぞれとお芝居するときに意識していることはありますか?

福本:ハルさんは勝手に外でいろいろやってきて、「実は……」ということが多いので、「これはやっちゃダメなんじゃないか」と思うことはストレートに伝えるように意識しています。ガクさんは、このあいだ原作者の方が現場にいらっしゃったときに「凜々はガクくんを慰めてね。支えてあげてね」とおっしゃっていただきました。ガクさんのことはエンジニアとして尊敬しているし、それ以上の特別な感情みたいなものも芽生えてくるので、前半と後半では(意識するところが)ちょっと変わってくるのかなと思います。

――目黒蓮さん、佐野勇斗さんとはそれぞれ再共演かと思いますが、以前共演されたときとの変化は感じましたか?

福本:目黒さんは、前回の作品(『消えた初恋』)では意外と一緒のシーンがなくて、あまりお話できなかったんです。でも今回の現場では、仕事に対する姿勢だったりをすごく勉強させていただいています。佐野さんは、『賭󠄀ケグルイ双』(Prime Video)では一緒のシーンがなかったので実質今回が初共演なんですけど、最初の頃にいろいろと話しかけてくださって。すぐに打ち解けることができましたし、お芝居もすごくやりやすいです。

――撮影現場で刺激を受けたことはありましたか?

福本:おふたりとも、ものすごくセリフ量が多いんですよ。お忙しい中で撮影されているのに、そんなことを一切感じさせずに本番できちっと決める姿勢は、すごく尊敬します。スタッフさん同士の雰囲気も良くて、笑いの絶えない現場になっているのは、やっぱり目黒さん、佐野さんが率先してそういう雰囲気作りをされているからなんじゃないかなって思います。

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