『ウソ婚』進藤が匠に送った本音の「結婚おめでとう」 切なさを倍増させる渡辺翔太の表情

『ウソ婚』渡辺翔太の表情が切ない

 また、人と人はまったく同じ感情を共有することはできないけれど、「この人の考え方、好きだな」と共感することはできると気付かされた回でもあった。話をしているなかで、たくさんの新しい発見に触れて、優しい気持ちに出会えた時、人は恋に落ちるのかもしれない。

 たとえば、“パセリ”の捉え方ひとつとっても、匠と進藤は対照的だった。「いろんな料理についてくるんだけど、たいてい残されちゃう」と、パセリを“可哀想”扱いしていた進藤と、「強ぇじゃん、パセリ。すげぇいろんなところにいるのにさ、最後まで生き残ってんじゃん。最強だろ? パセリ」と笑っていた匠。きっと、進藤は匠の言葉を聞いて、「やっぱり、こいつの考え好きだな」と、ちょっとうれしくなって、やっぱり寂しくなったんだと思う。

 進藤を演じる渡辺翔太の表情の揺れが、切なさを倍増させた第5話。八重に少し心を開いた時には頬を緩ませ、完全に受け入れた時には「やっぱり、この子のこと嫌いにはなれねぇや」という感じで、フッと笑いかける。おそらく、進藤はすでにこの結婚がフェイクだということに気づいているのだろう。ただ、心の奥で2人が愛し合っていることは間違いない。それが分かったから、レミに「結婚、多分ほんと」とメッセージを送ったのだと思う。

 誰とでも仲良くできる進藤と、人とうまく渡り合えない匠。進藤からの愛ばかりがピックアップされているが、匠にとっては進藤が、最後まで生き残ってくれた“唯一無二の相棒”であり、大切にしていきたい存在なのかもしれない。

■放送情報
『ウソ婚』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜23:00〜放送
出演:菊池風磨(Sexy Zone)、長濱ねる、渡辺翔太(Snow Man)、トリンドル玲奈、織田梨沙、黒羽麻璃央、鶴見辰吾ほか
原作:時名きうい『ウソ婚』(講談社『姉フレンド』連載)
脚本:蛭田直美
音楽:岩本裕司
主題歌:Sexy Zone「本音と建前」(Top J Records)/作詞・作編曲:椎名林檎
監督:山口健人、木村真人
プロデューサー:岡光寛子(カンテレ)、島本講太(ジェイ・ストーム)、芳川茜(共同テレビ)
制作協力:共同テレビ
制作:カンテレ、ジェイ・ストーム
©︎カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/usokon/
公式Twitter:@kadora_11j
公式Instagram:@kadora_11j

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる