赤楚衛二がもっと好きになる! 『舞いあがれ!』貴司とは思えない『ゾン100』の弾けぶり

『ゾン100』で赤楚衛二がもっと好きになる

 原作のアキラはもう少し“お馬鹿”なキャラクター。おそらく、そのままトレースしていたら、少し“イタイ”人物になり、良くも悪くも本作はB級ジャンルものの作品になっていたと思います。それが、人間ドラマ・青春ドラマまで昇華されたのは、演出陣、およびアキラを演じる赤楚の絶妙な実写化へのチューニングによるものが大きいです。赤楚が演じることによって、アキラの持つ真面目さと純粋さがさらに際立ち、共感しやすいキャラクターへとなりました。

 スーツにネクタイのサラリーマンスタイルは、現在放送中の『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)と重なるところもありますが、とにかく動きまくるアキラの姿は赤楚衛二を観続けてきた方にとっても新鮮に映るはず。予想以上にリアルになったゾンビたち、アキラが着ることになる“スーツ”の変更など、漫画・アニメ版のファンにとっても面白い要素がちりばめられています。週末の「なんとなく家で楽しい作品を観たい」というテンションのときにオススメです。

 なお、変化球ゾンビものでいえば、NHKよるドラで放送された『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』が傑作なので、こちらもチェックしてもらえたらうれしいです。

■配信情報
映画『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』
Netflixにて、世界独占配信中
出演:赤楚衛二、白石麻衣、栁俊太郎、市川由衣、川﨑麻世、早見あかり、筧美和子、中田クルミ、ドロンズ石本、中村無何有、谷口翔太、佐戸井けん太、北村一輝
原作:麻生羽呂・高田康太郎『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』(小学館『サンデーGXコミックス』刊)
監督:石田雄介
脚本:三嶋龍朗
エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一(Netflix)
プロデューサー:森井輝
ラインプロデューサー:中島勇樹
製作:NETFLIX
制作協力:Plus One Entertainment
企画・制作プロダクション:ROBOT
©麻生羽呂・高田康太郎・小学館/ROBOT

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