『ゾン100』は観るものを解放する特効薬! 突出したクオリティとアニメならではの表現

『ゾン100』は観るものを解放する特効薬!

 『ゾン100』のアニメでは色彩表現だけでなく、躍動感のある動きも魅力だ。ゾンビから逃げているというよりも、輝が会社に行かなくて良い解放感から走り出しているように見えるのが良い。ゾンビ出現後の輝の動きは、全身から喜びに満ち溢れている様子が感じ取れる。

 また、意中の鳳の自宅を安否確認のため訪れた輝は、部屋の中でゾンビ化した会社の社長に遭遇する。そこで退職の意向を伝えた輝は、学生時代に打ち込んでいたラグビーの要領で社長にタックルし吹き飛ばす。このシーンは、まるでバトルものの主人公が技を出しているような迫力があり、カタルシスが感じられた。『ゾン100』は色彩の変化や躍動感のある動きなど、漫画では難しいアニメならではの表現を随所に用いて原作の魅力を引き出している。アニメで初めて観た人はもちろん、原作ファンも満足できるクオリティだろう。

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 なお、『ゾン100』のアニメを制作する「BUG FILMS」は、過去に『サマータイムレンダ』や『古見さんは、コミュ障です。』といった人気作品の制作協力をしており、『ゾン100』は初めての元請け作品となる。1作目にもかかわらずこれだけの高クオリティで制作していることには、驚きを感じると同時に『ゾン100』に対するBUG FILMSの本気度が感じられる。7月期放送中のアニメの中でも突出したクオリティの高さで、視聴者を一気に虜にする完成度だ。

参照

※ https://anitrendz.com/

■放送情報
『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと』
MBS/TBS系にて、毎週日曜17:00~放送
出演:梅田修一朗、楠木ともり、古川慎、髙橋ミナミ
原作:麻生羽呂・高田康太郎(小学館『月刊サンデーGX』連載中)
監督:川越一生
副監督:上田華子
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:田中紀衣
ゾンビデザイン:福地純平
音楽:宮崎誠
選曲:合田麻衣子
音響制作:dugout
アニメーション制作:BUG FILMS
制作:小学館集英社プロダクション
©︎麻生羽呂・高田康太郎・小学館/「ゾン100」製作委員会
公式サイト:https://zom100.com/
公式Twitter:https://twitter.com/Zom100_anime_JP

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