吉柳咲良が役者として大切にしていること 「周りの幸せを守れるように、自分も幸せに」
吉柳咲良は……「人間大好き(笑)」
――一方で、『褒めるひと褒められるひと』ではゲスト出演というかたちですが、レギュラー出演とは意識が違いますか?
吉柳:全然違いますね。出来上がった空間に飛び込むことになるので、やっぱり少し緊張感みたいなものがあります。でも、現場がものすごくアットホームだったので、すぐにその緊張感はなくなりました。
――具体的に、どんな雰囲気だったのでしょうか。
吉柳:みなさん前室でもずっと喋っていて、なんかスゴかったです(笑)。基本的に、葉山(奨之)さんと川崎(鷹也)さんがボケて、野呂(佳代)さんがツッコんで、森川(葵)さんが笑っている、という感じで。常に葉山さんが中学生みたいなことをしていたので、すごく面白かったです。
――撮影で印象的だったことはありますか?
吉柳:CG映像をグリーンバックで撮る瞬間が、一番シュールで印象的でした。事前にみなさんから「本当に誰も笑ってくれないから、メンタル強化期間だよ」と言われていて、「いや、そんなに!?」と思ってたんですけど、スタッフさんはもちろん真剣に撮影しているので本当に誰も笑ってくれなくて。実際にメンタルが鍛えられました(笑)。
――(笑)。演じる柴田弥生は「褒められたくない」と思っているキャラクターですが、吉柳さんご自身は褒められると伸びるタイプですか?
吉柳:もともとは怒られて伸びるタイプというか、「できないの? それでいいの?」って言われると、「いや、やります」というタイプだったんですけど、最近は褒められる方が伸びるなと思うようになりました。
――考えが変わるきっかけがあったのでしょうか。
吉柳:たぶん、怒られすぎたんだと思います(笑)。それに、褒めてもらえたほうが「それならここを伸ばそう」と思えるから、嬉しいですよね。今は、他人に言われなくても自分で自分の改善点を見つけられるようになってきたので、「ここがダメ」って言われると、自分でもわかっているからこそ、立ち上がる前に落ち込んでしまうんです。なので最近は、マネージャーさんにも「私できてますよね?」「今の良かったですよね?」って、圧をかけながら聞いています(笑)。
――なるほど(笑)。最近、褒められて嬉しかったことはありますか?
吉柳:『褒めるひと褒められるひと』の現場で、川崎さんに歌を褒めていただけたことがすごく嬉しかったです。森川さんや野呂さん、葉山さんからも「すごくいい声してるね」と言っていただいて。私は歌がすごく好きで、1人でカラオケに行って何時間も練習したりするくらいなので、その歌を褒めていただけたことが嬉しかったですね。もっと練習しようと思いました。
――では、ご自身の“ここを褒めてあげたい”というところはありますか?
吉柳:基本的に、1日のお仕事が終わったときには自分を褒めるようにしています。自分に甘いので、「今日1日頑張ったからファーストフードを食べよう」とか「ドーナツを食べよう」とか、ご褒美をあげたくなっちゃうんですけど(笑)、それ以上に人を褒めることが好きです。その人のいいところを見つけるのが得意なんですよ。「こういうところが素敵だよね」って伝えるのも好きだし、誰かのことを褒めるのはすごく気持ちがいいです。
――褒めるのがお好きとのことですが、きっと吉柳さんは“人”そのものがお好きですよね?
吉柳:めっちゃ好きです。人間大好き(笑)。なので、共演者さんにも、くだらない質問をたくさんしたり、積極的にコミュニケーションを取るようにしています。
――最初から、そうできたのでしょうか?
吉柳:いや、全然できませんでした。『星降る夜に』のときには緊張と不安もあって、引っ込み思案な感じだったんです。でも、それだと本当の自分とは違うキャラだと思われてしまって、私にとってはマイナスだなと。そこから、「本当はこういう人間なんです」と後出しするよりも、初めからそのままのキャラでいた方がいいんじゃないかなって思うようになりました。
――後悔みたいな思いから?
吉柳:それもありましたし、その現場で吉高(由里子)さんが明るくてキラキラしていて、吉高さんがいるだけで現場が温かくなる気がしたんです。こういう方がいるって、すごく安心するし、元気がもらえるな、すごい素敵だな、と思ったので、私もそんな人になりたいと思いました。
――すごく前向きで、なんでもできる印象のある吉柳さんですが、苦手なことはあるのでしょうか。
吉柳:私、ダンス以外の運動がことごとくできないんです。特に球技。ボールを持たせると、すべてにおいて「下手くそにもほどがあるだろう」っていうレベルです。卓球はサーブが打てない、野球は球が当たらない、サッカーはボールがどっかに飛んでっちゃう(笑)。球技がとにかくダメですね。
――でも、これから役で球技をやる可能性もありますよね?
吉柳:そうなんです。さすがに下手すぎるので、ちょっと克服したいなと思っています(笑)。
――最後に、吉柳さんがこの先、どんな人生を歩んでいきたいかを聞かせてください。
吉柳:やっぱり私は人が好きで、関わってくれた人が幸せであれば自分も幸せになれるので、“誰かの助けになれればいいな”という想いがあります。ただ、自分が充実していないと人を見る余裕がなくなってしまうので、第一に自分を大切にして。周りの幸せを守れるように、自分も幸せでありたいなと思います。
■放送情報
夜ドラ『褒めるひと褒められるひと』
NHK総合にて、毎週月曜~木曜 22:45~23:00放送
出演:森川葵、川崎鷹也、野呂佳代、葉山奨之、関口メンディー、菅野莉央、佐野弘樹、三村朱里、渡辺江里子・木村美穂(阿佐ヶ谷姉妹)、ドロンズ石本、竹森千人、清水ミチコ、正名僕蔵、濱田マリ、伊武雅刀ほか
原作:たけだのぞむ『褒めるひと 褒められるひと』
脚本:ふじきみつ彦
音楽:カワイヒデヒロ
制作統括:後藤高久(NHKエンタープライズ)、渡辺悟(NHK)
演出:岡田健、笠浦友愛、加地源一郎(NHKエンタープライズ)
写真提供=NHK
火曜ACTION!『リズム』
フジテレビにて放送中
7月25日(火)24:35~放送
出演:岡本圭人、吉柳咲良、岡部たかし、岡本玲、映美くらら
プロデュース:佐々木萌
制作プロデューサー:古郡真也
演出:森脇智延
脚本:相馬光
制作協力:FILM
制作:フジテレビ ドラマ・映画制作部
制作・著作:フジテレビジョン
©フジテレビ
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