『らんまん』“優しい”藤丸だからこそ感じる辛さに共感 寿恵子を支える頼もしい一面も

その後、揚げ芋もといフライドポテトをつまみに井戸端晩酌が始まると、今度は丈之助(山脇辰哉)、ゆう(山谷花純)、福治(池田鉄洋)らが藤丸に優しさを向ける。長屋の住民はこういう時、本当に優しい。万太郎がかるやきの作り方を聞いて回ると、「忍術」が必要だの何だの言う適当さもあるが、その適当さに触れると逆に楽になったりするものだ。「落第すればいいじゃん!」と、これまた若干適当なアドバイスをする丈之助。しかし、そもそも大学に行きたくもない藤丸は「俺だけ何もなくて下級生に示しがつかない」と吐露する。そんな彼に、きつくもしっかりと向き合うのがゆうだった。

「いなくなっていい理由、かき集めても無駄。理由を100個集めても忘れられない、辛いだけだよ」
自分の過去を明かしながら、「私、痛いままだよ。だからあんたも腹括りな」と言うゆう。人に話すことも辛いだろうに、それを藤丸に寄り添うために赤裸々に語る彼女も優しい人だ。大学を辞めれば勘当され、親を失う。それでも、大学にこれ以上いたら“息の仕方もわからなくなりそう”な藤丸。かつて、または現在同じような気持ちを抱え、彼の窒息感に共感できる人も少なくないのではないだろうか。そんな藤丸に、自由に息をしてきた万太郎はどんな言葉をかけてあげるのだろう。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK






















