森山未來の何度も驚かされる身体表現 『風間公親-教場0-』でも今後のカギを握る人物に

森山未來が暗躍する『風間公親-教場0-』

 そこで森山に期待してしまうことは何か。それは世界の舞台で活躍するダンサーでもあり、ズバ抜けた身体能力を持つ彼にしかできないこと。その一部を垣間見ることができたのが、あの第6話の一連の流れだったわけだ。私たちが呆気にとられているうちに遠野も風間も瀕死の状態にあり、俊敏な身のこなしで十崎は逃げおおせた。この役はほかの知名度のある俳優が演じていたとしても、それはそれで盛り上がったことだろう。だが、“森山未來が演じている”という事実が与えるものはその域にとどまらない。彼の身体がそれを物語っているのだ。

森山未來が維持するダンサーとしての身体性 東京オリンピック開会式で感じた驚き

賛否両論が巻き起こる中で敢行された、東京2020オリンピックの開会式。そこで単身、ダンスパフォーマンスを披露した森山未來に注目が…

 そんな森山といえば、公開中の話題作『シン・仮面ライダー』で“ラスボス”的存在を演じていることが一般的に広く知られているのではないだろうか。ここでも物を言うのは彼の身体だ。その動きには、「舞踊」と呼べるような美しさがある。さらに今年の6月30日に公開される映画『山女』では山の中で生きる“山男”を演じているのだが、彼には一切のセリフがない。畏怖すべき大自然の象徴のようなキャラクターを、文字通りに体現してみせている。森山は身体で語るのだ。

森山未來演じる“山男”の姿も 山田杏奈主演映画『山女』予告編&ポスタービジュアル公開

6月30日に公開される山田杏奈主演映画『山女』の本予告、本ポスタービジュアル、場面写真が公開された。  第35回東京国際映画祭…

 とはいえ、湯浅政明監督による長編アニメ映画『犬王』(2022年)で示しているように、彼は話芸にも秀でている。つまり、『風間公親-教場0-』で多方面に衝撃を与える“森山未來=十崎”にはスキがないのだと捉えることができる。本作での森山にあと何度、私たちは驚かされるのだろうか。

■放送情報
フジテレビ開局65周年特別企画『風間公親-教場0-』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:木村拓哉、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太ほか
原作:長岡弘樹『教場0 刑事指導官・風間公親』『教場X 刑事指導官・風間公親』(小学館)
脚本:君塚良一
演出・プロデュース:中江功
プロデュース:渡辺恒也、宋ハナ
音楽:佐藤直紀
主題歌:Uru「心得」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作・著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/kyojo0/
公式Twitter:@kazamakyojo
公式Instagram:@kazamakyojo

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