『ペンディングトレイン』赤楚衛二の瞳がもたらす安心感 山田裕貴が表現する複雑な胸中も
そして、普段は優しい瞳が魅力の赤楚が大きな声で怒鳴り感情をあらわにする姿には気迫が感じられた。それでいて、赤楚の持つ“寄り添う心”の表現も見事である。直哉にどれだけ突き離されても、優斗は包み込むような優しさを持ち合わせている。この柔和で暖かい表情こそ、赤楚の芝居の醍醐味だろう。緊張の続く展開の中で、視聴者の心をもそっと包み込むような赤楚の暖かい眼差しは安心感をもたらす。
『ペンディングトレイン』の見どころは、役者が作り込むキャラクターの奥深さにもある。山田、赤楚はもちろん、上白石萌歌、井之脇海、松雪泰子、杉本哲太、それぞれの役者がそれぞれのキャラクターに命を吹き込み、私たちは“見ず知らず”のはずの乗客にだんだん感情移入していくようになる。それはまた、乗客同士にも言えることなのだ。相手を知り、頼りにし、時には苛立ち、徐々に人間関係が生まれていく。作品の中で生まれる人間関係と、視聴者がキャラクターを知っていく速度が近いこともユニークな作品だと感じた。
■放送情報
金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:山田裕貴、赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘、片岡凜、池田優斗、金澤美穂、宮崎秋人、村田秀亮(とろサーモン)、志田彩良、白石隼也、大西礼芳、坪倉由幸(我が家)、山口紗弥加、前田公輝、濱津隆之、杉本哲太、松雪泰子
脚本:金子ありさ
演出:田中健太、岡本伸吾、加藤尚樹
プロデューサー:宮﨑真佐子、丸山いづみ
編成:吉藤芽衣、平岡紗哉
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/p_train823_tbs/
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