『名探偵コナン 黒鉄の魚影』鑑賞前に整理したい“黒の組織”の情報 ネタバレなしで総復習

『黒鉄の魚影』黒の組織について総復習

 4月14日に公開された『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(以下、『黒鉄の魚影』)。公開3日目にして観客動員数が217万人を突破し、興行収入も31億円を記録。シリーズ歴代史上No.1の観客動員と興行収入を記録した。日本映画史上でもかなりのハイペースで動員を伸ばし、各地の映画館はコナンフィーバーで超満員となっている。

『名探偵コナン 黒鉄の魚影』初日3日間で動員217万人、興収31億円のロケットスタート

映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』が4月14日に公開され、初日3日間で観客動員217万人超え、興行収入31…

 本作は、『名探偵コナン』シリーズにおける黒幕である“黒ずくめの組織”が暗躍するストーリーが展開されることでも話題だ。本稿では『黒鉄の魚影』を鑑賞する前に押さえておきたい黒ずくめの組織についての情報を改めて整理したい。

 まずは本作のヒロインであり、『名探偵コナン』シリーズに欠かせない灰原哀について。その正体は黒ずくめの組織で科学者として活動していたシェリー=宮野志保。コナンが飲まされた「APTX4869」の開発に携わったものの、同じく組織で活動していた姉を殺されたことで組織に反発。自死を図って飲んだAPTX4869によって幼児化し、今は同じく幼児化したコナンの近くでAPTX4869の解毒薬を開発している。

 組織はこれまで幾度となくシェリーを殺そうと画策してきた。例えば「黒の組織との再会」のエピソードでは、ピスコと呼ばれる組織のメンバーに正体を暴かれたこともあった。本作『黒鉄の魚影』ではこの「黒の組織との再会」のエピソードを振り返る箇所もある。そんな中、遂に「漆黒の特急(ミステリートレイン)」編でコナンたちは囮を使うことで灰原が死んだように見せかけることに成功。組織内部では現在、シェリーは死んだものとして処理されている。だからこそ本作の予告編でも明らかになっている通り、灰原哀=シェリーであることが組織に露見してしまう、つまりシェリーがまだ生きていると明らかになってしまう本作の展開は、コナンフリークならずとも少しでも『名探偵コナン』シリーズに触れているファンであれば誰もがドキリとしてしまうことだろう。

劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』予告②【4月14日(金)公開】

 本作に登場する組織のメンバーで最も重要な役どころのひとりとなるのが、キールこと水無怜奈=本堂瑛海だ。彼女は過去の赤井秀一や、安室透=降谷零=バーボンと同様、組織に潜入しているNOC、つまりスパイであり、その正体はCIAの諜報員。CIAとはアメリカの中央情報局であり、大統領直属の秘密機構。彼女もまた、黒の組織壊滅のために動いているひとりだ。彼女の父親であるイーサン・本堂もCIAの一員として組織を追っていたが。組織から瑛海を庇うために亡くなった。結果として父の死が組織において彼女の立場を押し上げ、キールというコードネームを得ることになった。現在でもキールは赤井らと度々連絡を重ねながら、内部で掴んだ組織の情報を提供している。本作『黒鉄の魚影』では彼女のNOCとしての苦悩や彼女ならではの葛藤、そしてその先にある覚悟を感じることができる。

 本作のオリジナルキャラクタ-であるピンガは、組織のNo.2と称される存在であるラムの新しい側近。これは以前側近であったキュラソーが劇場版20作目の『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』で爆発に巻き込まれて死亡したことを受けて、新しくその座についたのがピンガということになる。またアニメ本編ではつい先日、ラムの正体が明らかになった。本稿でラムの正体に具体的に触れることはしないが、その正体を知った上で本作を観るのもおススメだ。

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