『テトリス』で知る人気ゲームの背景にあった実話 タロン・エジャトンが命懸けで奔走

『テトリス』人気ゲームの背景にあった実話

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、幼い頃にテトリスミニのせいで目が悪くなった大和田がApple TV+で配信中の映画『テトリス』をプッシュします。

『テトリス』

 四つの正方形が組み合わさったブロックが上から落ちてくる。コマンドで向きを変え、積み上げていく。こんな単純なゲームが、めちゃくちゃおもしろい! 子どもの頃にゲームボーイで遊ぶのが定番だったテトリス。今はVRに対応し、3人のプレイヤーが協力してゲームする対戦モードや、ぷよぷよとコラボした「ぷよぷよテトリス」シリーズなど、進化を遂げています。

 小さい頃、何の気なしに友達がやっていたテトリスを借りてプレイしていました。しかし、当時の私の手にそのテトリスが届くまでにとんでもないドラマがあったことを映画『テトリス』を観て知り、一気に驚きと興奮が押し寄せてきました。

 本作は、アメリカのビデオゲームセールスマン、ヘンク・ロジャース(タロン・エジャトン)が1988年に見出したテトリスを巡る、実話をもとにしたストーリー。ゲームの見本市でテトリスを見つけたヘンクは、日本で販売する権利を取得します。しかし、それは存在しない権利でした。任天堂の社長に突撃訪問し、「マリオにはルイージという相棒が必要だ」「僕が生き続けるためにキノコが欲しい」とプレゼン。そのユニークな語りですっかりヘンクを気に入った社長は、当時、ある新しいゲームの開発を進めていたアメリカの研究施設に行くことを案内します。そこでヘンクがサインをし、「世界でこれを知るのは10人のみ」と見せられたのが、初代「ゲームボーイ」でした。すっかりその携帯型ゲーム機に魅了されたヘンクは、アメリカを最大の敵とみなすロシアのモスクワへ、観光目的だと偽って乗り込むのです。そこには、テトリスの権利を取得しようとするライバルたちが集結。そしてヘンクは、友となるテトリスの生みの親・アレクセイ・パジトノフにもそこで出会います。

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