『相棒』右京×亀山×神戸、いつか観たかったトリオが現実に 懐かしいキャラも次々に登場

『相棒』夢の“トリオ”が現実に

 米沢(六角精児)や神戸(及川光博)がゲストとして登場することが予告されていた3月8日放送の『相棒 season21』(テレビ朝日系)第20話。このふたりと右京(水谷豊)、亀山(寺脇康文)が揃うだけで楽しくなりそうな予感がしていたのだが、物語が進んでいくにつれ、どんどん懐かしいメンバーが登場。正直、「事件どころではない!」と思ってしまうような最終回の前編となった。

 10月某日、日本に帰国して間もない亀山と妻の美和子(鈴木砂羽)は、殉職してしまった元官房室長・小野田(岸部一徳)の墓参りに来ていた。ふたりにはそれぞれ小野田との思い出があり、それを追憶するように過去シリーズのエピソードの一場面が流れた。この映像に懐かしさと、特命係を立ち上げた張本人で、右京とその相棒を陰から支えていた小野田がいなくなってしまったことの寂しさが呼び起こされた。

 だが、その時、すでに事件は起こっていた。ある日、「13」を名乗る犯人から、「日本を再生不能にした戦犯を処刑する」というメッセージと骨壷を叩き割るようなアニメーション動画が、全国各地の13の家に届けられる事案が発生。これが届いた家では、墓の中にあった遺骨が盗まれていた。実はその中に小野田の遺骨も含まれていたのだ。しかも小野田のものが盗まれていたのは10月より前。つまり、亀山夫妻が墓参りをした時、そこには何もなかったのだ。

 この事実と右京がそれを隠していたということに、亀山は「長年の信頼が崩れ落ちました!」とご立腹。もっとも、右京や上司である甲斐峯秋(石坂浩二)は、本当のことを打ち明けると亀山がショックを受け、「犯人を捕まえる」などと暴走するであろうことを見越していて、話さなかったよう。情を大事にする亀山の予想通りの反応とそれを多少、おもしろがりながら見ている右京の姿に、右京と亀山の相棒らしさが詰まっていた。

 そんな特命係の元に、二代目相棒の神戸がやってきた。神戸は亀山と念願の初対面。亀山の方も神戸の話を聞いていたようで、すぐに打ち解けた。そして警察庁がなぜ小野田の遺骨が盗まれたことを隠していたのかと不思議がる亀山に、神戸は「官房長は実は生きているので……」と冗談を飛ばした。それを聞いて、あたふたとしている亀山に右京は「神戸くん、からかうのはもうそれくらいで」と笑った。右京は神戸と出会った頃、「君は亀山くんの代わりにはなれません」と言い放っていたが、今では冗談を笑いながら受け流しているのだ。ここに右京と神戸の、今も続く信頼関係が見えるような気がした。

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