日向亘が語る、『Get Ready!』の緊張感　『仮面ライダーリバイス』との違いも

20年先まで切磋琢磨していきたい人

――様々な媒体のインタビューで、「白瀬は自分とは違う性格」とお話しされていますが、ここまで演じてみていかがですか？

日向：めちゃくちゃ楽しいです。ただ、今まで自分に近い役をやったことがなくて、そっちの方が苦労するんじゃないかなと思っています。自分に似てしまうのが怖くて、頑張って違うキャラにしようとしているのが伝わっちゃうんじゃないかな、と。自分とかけ離れたキャラクターの方がいろいろな発想ができるし、試したいことを試せるので、今回の役もすごくありがたいですね。今後、自分に近い役が来たときにどうなるんだろうってちょっと不安ですけど、しっかりできるようにならないといけないですし、頑張りたいです。

――楽しみにしています！　今回、妻夫木さんと藤原さんの20年ぶりの共演が話題ですが、日向さんがここから20年先まで切磋琢磨していきたい方はいらっしゃいますか？

日向：間違いなく前田拳太郎です。一緒に『仮面ライダー』をやらせてもらったんですけど、こんなに仲良くなる人はなかなかいないと思うので。毎日一緒にいたし、今でも週に1、2回は会ってますからね（笑）。お互いに新しく仕事が決まると嬉しいし、仕事の話もプライベートの話も、なにもかも包み隠さず話せる相手です。

――今期は前田さんも『女神の教室〜リーガル青春白書〜』（フジテレビ系）に出演されていて、お互いに大活躍ですね。

日向：ありがたいですよね、本当に。頑張らないといけないなって、いい刺激をもらえています。2人でいるときには「将来、こういう作品をやりたいんだよね」と妄想話をしたり、「今日、現場でこういうことがあってさ」と話したり。すごく居心地のいい存在なので、これからも切磋琢磨して良きライバルとして頑張っていきたいです。

――共演は20年先……もうちょっと早そうですかね？

日向：そうですね……でも、ちょっと温めておきたい気もします（笑）。

“お互い様”の関係でいられたら

――以前のインタビューで、デビュー時には怖いものなしだったというお話がありましたが、そこからどんな変化はありますか？

日向：あのときは本当に楽しいという思いだけでがむしゃらにやって満足してたんですけど、やっぱりやればやるほど自分に対するハードルが高くなっていきますね。「自分はもっとできると思ってた」と落ち込むことも増えましたし、オンエアを観るのが前より不安になりました。前は自分のお芝居が映像になっていることがただ嬉しかったんですけど、今はちゃんとお芝居になっているのかな、自分のやりたかったことが伝わっているのかなって。

――今回の作品でも、悔しい思いを？

日向：第1話の映像を観たときに、僕、すごくショックを受けたんです。あまりにも自分の表現が小さくて……。もちろん自分ではやったつもりでいたんですけど、カメラを通して見ると「内気な少年、内気な少年」というイメージが先行しすぎて、自分の表現したいものが全然出ていなかった。すごく落胆したんですけど、気持ちを切り替えて頑張ろうと、次の日の撮影からさらに意識するようにしました。「遅ぇよ！」って話ですけど（笑）。映像を通して見ると、自分が意図したものが伝わってないことはしょっちゅうあるので、その力加減をつかめていけたらいいなと思います。

――ちなみに、役者をやっていて一番楽しいと思うのはどんなときですか？

日向：やっぱり今でも、オンエア観るのが一番の楽しみです。自分が出ていないシーンも台本を見ながら映像を観ることができるので、それも答え合わせじゃないですか。自分が出てる出てない関係なく、2、3回くらい見返します。

――今作で、とくに何度も見直したシーンはありますか？

日向：第5話に、バーで酔っ払ったジョーカーがエースに話しかけるシーンがあったんですけど、あの竜也さんは凄かったです。台本を読んだはずなのに、「台本になんて書いてあったんだっけ？」と思うくらい自然で、全部アドリブなんじゃないかなって思っちゃうくらい。びっくりしましたし、凄すぎて圧巻でした。体の痛さと、酔っ払いと、複雑な気持ちと……いろんなものが詰まっていて、何度も見返しました。

――そんな先輩方のお芝居を間近に見られるというのもすごいですよね。あらためて今、役者はどういう仕事だと感じていますか？

日向：……めっちゃ難しいこと聞きますね（笑）。すごくカッコつけてるように聞こえると思うんですけど、実際に僕のお芝居を見て「生き甲斐です」とか、「来週、日向くんを見るためにお仕事頑張ります」と言ってくださる人もいるので、そういう小さなモチベーションになれたらいいなと思っています。大きな楽しみにしてもらえたら何よりですけど、「頑張れば週末に『Get Ready！』が観れる」とか、「頑張ればあのイベントに行ける」とか、ちょっとだけ「やった！」と思える存在であればいいのかなって。それに「モチベーションなんです」と言ってもらえると、「いやいや、こちらこそ」と。これからも、ファンのみなさんと“お互い様”の関係でいられたらいいなと思っています。

■放送情報
日曜劇場『Get Ready!』
TBS系にて、毎週日曜21:00～21:54放送
出演：妻夫木聡、松下奈緒、日向亘、一ノ瀬颯、三石琴乃、橋本マナミ、當真あみ、結城モエ、中山麻聖、田野倉雄太、長見玲亜、矢島健一、片山友希、菅原卓磨、吉田涼哉、川本光貴、伊武雅刀、鹿賀丈史、藤原竜也
第2話ゲスト：柄本明、三浦貴大、市川由衣
演出：堤幸彦、武藤淳、山本剛義
脚本：飯野陽子、山田能龍、川邊優子、金沢知樹、渡辺啓
プロデュース： 武藤淳、植田博樹、鈴木佳那子、市山竜次、佐井大紀
音楽：ノグチリョウ
制作協力：オフィスクレッシェンド
製作著作：TBS
©︎TBS
公式サイト：https://www.tbs.co.jp/getready_tbs/

■書籍情報
『日向亘1st写真集 5W1H』
3月17日（金）発売
出版社：KADOKAWA