上白石萌歌、石田ひかり、広瀬すずら“妹俳優”が冬ドラマで活躍 “愛される力”が共通項に
『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)で息ぴったりの掛け合いを見せているのは、元“マル暴”刑事・架川英児(西島秀俊)、エース刑事・蓮見光輔(濱田岳)と新米刑事・水木直央(上白石萌歌)の異色トリオだけではない。直央とその母・真由(石田ひかり)の母娘のやりとりも毎回微笑ましい。石田と上白石は、それぞれ俳優として活躍する姉を持つ芸能人姉妹の妹だ。上白石との2ショット写真を自身のInstagramで公開した石田は、2人の共通点として“妹俳優”であることを挙げている。さらに、2人とも小学生の頃に親の仕事の関係で海外に住んでいた経験を持ち、石田はアイドル歌手としても活動していたことがあるが、上白石もadieuというアーティスト名で歌手活動も精力的に行っている。
この投稿をInstagramで見る
真由はシングルマザーとして直央を育て、小さなことには動じずマイペースでサバサバとした可愛らしい女性だ。素直で自分のことを全く大きく見せようとしない真っ直ぐな直央とは、似た者同士の“友だち親子”のようなところがある。真由の元夫で警視庁副総監の有働弘樹(片岡愛之助)も熱烈に支援している若手政治家のホープ・小山内雄一(斎藤工)は真由の“推し”でもあり、直央と2人して参加した小山内の講演会で写真撮影時に彼の隣を奪い合っていた姿も思い出される。
「事務職がいい」と豪語してみたり、反省文もなかなか思うように進まない直央のことを頭ごなしに否定することなしに、互いにツッコミ合いながら繰り広げられる母娘の会話も軽妙で毎話の楽しみになっている。蓮見の父・梶間優人(神尾佑)の冤罪事件の真相を追っていくうちにぶち当たるであろう有働や小山内の関与に、直央がどう向き合い、そしてそれがこの仲良し親子の関係にどんな影響を与えるかがひとつの見どころになりそうだ。
また、同じく“妹俳優”といえば、『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)で主人公の浅葱空豆役を好演中の広瀬すずもその筆頭だと言えるだろう。上白石は、姉・萌音が応募するからという理由で「東宝シンデレラ」オーディションを受け、デビューを果たしたが、広瀬も先に芸能活動をしていた姉・アリスの存在が、芸能活動を始めるきっかけになっているという。どちらの姉妹も仲が良く互いの存在を“戦友”だと語っている。
『夕暮れに、手をつなぐ』では野生児のような伸びやかなキャラクターを演じている広瀬。ここまで真っ直ぐ素直に感情表現する役どころを演じるのは広瀬にとって珍しく、かなり新鮮に映る。広瀬自身が持つ天才肌も相まって、本人が望む望まざるにかかわらず、どうしたって“真ん中でしか生きられない(真ん中で生きることになってしまう)”ヒロイン体質と本作の人物像はかなりマッチしていると言えるだろう。天性の“放っておけなさ”が光っており、知らず知らずのうちに空豆の一挙手一投足を目で追いたくなってしまっている。