『忍者に結婚は難しい』蛍と悟郎が互いの正体を確信 菜々緒×鈴木伸之の見事なラストシーン

『忍者に結婚は難しい』疑心暗鬼な蛍と悟郎

 『忍者に結婚は難しい』(フジテレビ系)の第5話は、蛍(菜々緒)と悟郎(鈴木伸之)が互いの正体に気づき、急展開を迎える。毎週ゲスト俳優が演じることで視聴者をワクワクさせている“山田”役では、悟郎役の鈴木と同じLDH所属のGENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太がスペシャル出演。精肉店の店主に扮しながら、蛍に重要な情報を伝える。

 蛍が甲賀の忍者なのではないかと疑い始めた悟郎だが、決定的な証拠は見当たらない。その夜、家に帰ろうとすると蛍が大慌てて家から飛び出してきた。話によると姉が倒れたという。しかし悟郎はこれまで蛍からは、天涯孤独の身だと聞かされていたため、怪しさが余計に募る。一方の蛍は、楓(ともさかりえ)が倒れたのをきっかけに、自身の母親が伊賀忍者の逆恨みで殺されたと知ることに。加えて、悟郎が伊賀忍者かもしれないという疑惑も浮上する。お互いに疑心暗鬼になった蛍と悟郎は相手が忍者である証拠を集めるが、疑いは深まるばかり。やがて2人には決定的な証拠が見つかることになる。

 これまでは夫婦仲の悪さや、お互いの素性を隠している件を中心に描かれてきたが、ついに蛍と悟郎が敵対する関係だったことが明らかになる。さらに蛍にとって伊賀は敵対する派閥というだけではなく、愛する母親を殺した因縁の相手。一筋縄で悟郎を受け入れるわけにはいかないだろう。

 悟郎にとってもそれは同じだ。大切に想い、関係をやり直したい程の相手であったが、自分のこれまでの任務をことごとく潰してきたのはその蛍本人だったのだ。悟郎もまた、やりきれない想いを抱えることになる。

 まるまる4話分をかけて丁寧に夫婦のすれ違いや想いの深さを描いてきたからこそ、ここにきての急展開でその伏線は生きてきた。関係をやり直して夫婦として手を取り合うための“家”を舞台に、蛍と悟郎は笑顔の裏で刃物を握る。家中に隠された武器の数々や、ものものしく光る刃から一気に緊張感が高まった。第5話をきっかけに蛍と悟郎が向き合うべき問題はさらに大きく広がりを見せ、菜々緒や鈴木の芝居の深みが増すことで視聴者をさらなる新境地へと導くのだろう。爽やかな笑顔を向ける鈴木と、明るい笑顔で出迎える菜々緒、その裏に隠された刃物のコントラストが見事なラストシーンとなった。ラブコメとして夫婦の仲を応援しようとしていた矢先、愛憎入り混じる奇襲が始まると思うと、次週の展開が待ち遠しいばかり。

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