『6秒間の軌跡』高橋一生&橋爪功が会話劇で魅せる 橋部敦子脚本のオフビートな空気感

『6秒間の軌跡』高橋一生&橋爪功の会話劇

 橋部のドラマでは大きな事件は起きないが、くすりとさせられる愛らしい登場人物とともに、ゆったりとした時間を過ごせるのが心地良い。一方で、台詞の一つひとつに力があり、不意に心を打たれる。

 小芝風花が主演を務め、その祖父役を橋爪が演じた『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』(テレビ朝日系)は、感情を持たないとされる物の気持ちが分かる繊細な女の子を主人公モコミに据えたヒューマンホームドラマ。彼女が自分を縛り付けていたものから解放され、自立していく姿とともに様々なわだかまりを抱えた家族の絆と再生を描いた。ともすれば、重たくなりがちなテーマをコミカルで優しい世界観の中で扱ったこの傑作で橋部は「第39回向田邦子賞」を受賞。常に飄々としている橋爪演じる祖父の観る人の心を軽くしてくれる台詞も高く評価された。

 そんな橋部が同じく、土曜ナイトドラマで手がける『6秒間の軌跡』もまた、花火師による不思議な日常を“会話劇”で魅せるファンタジー・ホームコメディだ。高橋、橋爪、本田がほぼ3人だけで繰り広げるセリフの応酬に期待が高まる。

 コロナ禍で“不要不急”とされ、苦境に立たされた演劇界を名演で救った高橋×橋爪の年の差バディは花火業界にも光を灯すことができるか。冬の夜空に大輪の花が咲く。

参照

※ https://mantan-web.jp/article/20221201dog00m200071000c.html

■放送情報
土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』
テレビ朝日系にて、1月14日(土)スタート 毎週土曜23:30〜0:00放送
出演:高橋一生、橋爪功、本田翼
脚本:橋部敦子
監督:藤田明二(テレビ朝日)、竹園元(テレビ朝日)、松尾崇(KADOKAWA)
ゼネラルプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:中込卓也(テレビ朝日)、山形亮介(KADOKAWA)、新井宏美(KADOKAWA)
制作著作:テレビ朝日
制作協力:KADOKAWA
©テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/6byoukannokiseki/
公式Twitter:@6secEx

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる