『アイランド』キム・ナムギルが圧巻の演技力を見せる チャ・ウヌのアクションにも期待

『アイランド』キム・ナムギルが魅せる

 世界を滅ぼそうとする悪と戦う運命を持つ者たちのファンタジーアクション『アイランド』。全12話の2部構成で、全6話のパート1が配信中、パート2は2023年の上半期にPrime Videoで配信予定だ。

 韓国漫画界の巨匠と呼ばれるユン・インワンとヤン・ギョンイルの同名の人気ウェブ漫画が原作となり、配信前から注目度が高い作品である。原作は1997年に紙漫画で連載を開始した。2016年には内容を再構成してウェブトゥーンで連載が始まり、2021年には内容とコンセプトを活用したモバイルゲーム『アイランドM』が発売、そして今回の映像化に至る。厚いファン層を形成しているのは言うまでもなく、原作特有の魅力や独創的な世界観の具現化は必須というわけだ。

 本作は、悪鬼の情炎鬼を封印するために神が火山を爆発させ、その後、島となったと言われる済州島が舞台となる。CGやVFX(視覚効果)を駆使した妖怪との死闘がダイナミックに描かれる一方で、済州の神話が組み込まれた神秘的な要素もある。パク・ぺジョン監督は「現在と過去、都市と自然、妖怪と人間と反対のものが調和して衝突する両面性に注目してもらえれば(一部抜粋)」とコメントしている(※1)。

 ウェブ漫画が映像化される際にまず話題になるのがキャストだろう。すでに人気を確立しているキャラクターたちを演じるのは並々ならぬプレッシャーもあるはずだ。主演を務めるキム・ナムギルは、自身も原作の熱烈なファンで負担が大きく出演オファーを2度断ったと話している(※2)。しかし、2022年SBS演技大賞にて『悪の心を読む者たち』で演技大賞を受賞し、プロファイラー役として圧巻の演技をみせたキム・ナムギルに期待してもいいのではないだろうか。彼が演じる主人公のバンは悪から世界を守るために育てられた人間と妖怪の血が流れる“半人半妖”の不滅の存在。済州を襲う悪鬼の情炎鬼と戦うために数千年の歳月を生きていた。すでに登場からインパクトを残し、感情は出さないもののどこか哀しい目をしたバンの姿を披露している。

 鍵となる人物は、大韓グループの財閥3世であるウォン・ミホ。高慢ながら美しさと魅力を持つミホを演じるのは、イ・ダヒだ。彼女は『恋愛ワードを入力してください〜Search WWW〜』(2019年)でバリバリに働いてキャリアを磨きどんな逆境にも立ち向かい、年下彼氏とのかわいい恋愛を楽しませてくれたお姉さん的なキャラクターの印象がある。Netflixで配信中の人気バラエティ番組『脱出おひとり島』のMCも務めるなど、多方面で活躍中だ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「海外ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる