『推し武道』ChamJam役で連ドラ初出演にメジャーデビューも @onefiveが明かす今の心境

@onefive、チャンスを掴んだ今の心境

 10月からABCテレビ・テレビ朝日ほかにて放送中のドラマ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』は、マイナーで小規模ながらも、ひたむきに活動するアイドルたちと、彼女たちを応援する熱狂的なファンたちのまっすぐで懸命な姿を描いた作品。主演は松村沙友理が務め、劇中のアイドルChamJamのメンバーを伊礼姫奈、中村里帆、和田美羽、@onefiveのMOMO、KANO、SOYO、GUMI が演じている。

 今回リアルサウンド映画部では、そのChamJamのメンバーを演じる@onefive にインタビュー。連ドラ初出演となる彼女たちに撮影エピソードや、ChamJamを通した@onefiveとしての音楽活動について、また主題歌「未来図」を務め、同曲がメジャーデビュー作ともなった楽曲など、彼女たちの活動における大きなチャンスとなった今の心境について聞いた。(編集部)

ChamJamのメンバーを演じるにあたって意識したこと

――10月クールドラマL『推しが武道館いってくれたら死ぬ』は、岡山県で活動するマイナー地下アイドルChamJamと、彼女たちを熱狂的に応援するオタクたちの姿を熱く、切なく、尊く描いた、ドルオタ青春コメディです。みなさんは、今作が連ドラ初出演となりますね。

MOMO:出演のお話を聞いたのが、4人一緒にいた時で。ミーティングをしていたらスタッフさんが真面目な顔をして「ここでお知らせがあります」と言って、急にカメラを回し始めて(笑)。

GUMI:「実は……全員のドラマ出演が決まりましたー!」と言われて、あまりのサプライズに言葉を失ったよね。その後に4人で大喜びして、飛び跳ねました。

KANO:部屋中を走り回ったね!

GUMI:4人でドラマに出る機会があると思っていなかったので「どういうこと!?」と思いました。

GUMI

SOYO:もともと原作を読んでいたので、あの素敵な作品に出させていただくと思ったら、ワクワクとドキドキがすごくて。演技未経験でプレッシャーも感じたけど、とにかく楽しみでした。

MOMO:私も漫画を読んでいて、アニメも観ていたんです。当時から「これが実写化したら、私(ChamJam役を)できるのになぁ~」と思っていたんですよ(笑)。そうしたら……本当に出ることになり、その上アイドルを演じることになって、思わず運命を感じました。

KANO:アイドルを演じることが、すごく面白いなと思って。普段私たちも歌やダンスをやっているけど、アイドルらしい衣装を着たり曲を踊ったりする機会がなかったので、新しい経験をさせていただけるワクワクがありました!

――確かに、ChamJamはTHEアイドルな可愛い歌とダンスが特徴的なので、@onefiveのスタイルとかなり違いますよね。

KANO:衣装のフィッティングの時から違いすぎました(笑)。最初は違和感がかなりあったんですけど、スタイルは違っても、私たちがやってきた歌とかダンスを活かせるので、それはよかったなと思います。

MOMO:ハートのレスを送るとか、あんまりやったことがなかったですし、可愛らしいダンスも、@onefiveではやらないので楽しいです。歌い方も@onefiveはいろいろアクセントをつけるからこそ、アイドルらしくまっすぐに歌うのは新鮮。全く違う自分になれるので、良い経験をさせていただいています。

――役作りでは、どんなことを意識されましたか。

GUMI:私が演じた寺本優佳ちゃんは、とにかく元気な子です! たまに空気を読まずに自分の思ったことを正直に言っちゃうけど、そこも憎めなくて可愛いです。ただ、自分とは真逆といいますか。私はめっちゃ元気というタイプでもないし、どちらかというと空気を読みますし(笑)。逆に、そういうギャップのある役を演じられるのは嬉しかったけど、やっぱり難しい部分もたくさんあって。喋り方もかなり考えたんですよ。アニメ版で声優さんの演じられた声の印象が、ファンの方には馴染みがあると思うので、それは壊さないようにしたかったです。だけど、私は声がそんなに高くなくて、いわゆるアニメ声みたいなものもできないと思ったので、自分がやっても不自然にならない発声を鏡の前で何度も練習して、撮影に臨みました。

KANO:私は伯方眞妃ちゃん役をやらせていただいたんですけど、彼女には「セクシーイエロー眞妃」という異名がありまして!

一同 (笑)。

KANO

KANO:普段の私はセクシーの“セ”の字もないし、身長もそこまで高くない。あと私と違って前髪のない役だから「どうしよう! 私と眞妃の共通点はなんだろう?」とすごく考えたんです。眞妃ちゃんは常日頃からメンバーのことをちゃんと見ていて、いざという時に頼りになるので、私もみんなに頼ってもらえるようなポジションになれるように意識しました。

SOYO:私は水守ゆめ莉ちゃんを演じました。おっとりした性格で、いつもは一歩下がってみんなを見ている一方、ダンスには人一倍自信がある子なんです。自分と重なる部分が結構あって、私的にはとてもやりやすい役だなと思いました。ちなみに、ゆめ莉ちゃんは眞妃と仲が良くてラブラブな関係なんですけど、実際に彼女(KANO)とは小学5年生から8年間ずっと一緒なので「急にラブラブするのか!?」という照れ臭さはありましたね(笑)。

MOMO:私が演じた松山空音ちゃんは、クールでしっかり者で、オタクの人をガチ恋にさせちゃうようなあざとさもある、THEアイドルな子です。私自身もあざとさと、しっかりしてる部分は空音ちゃんと共通してると思うんですけど、空音ちゃんはChamJamの中でお姉さんの立ち位置なんですよ。私は@onefiveの中では、末っ子みたいな感じでやらせてもらっているので……。

KANO:やらせてもらってる(笑)。

MOMO:ふふふ。なので大人っぽさや、クールなお姉さん役を作っていくのは苦戦しました。喋り方、笑い方、声の出し方など、自然と素が出てしまうような部分は特に気をつけましたね。振り付けは可愛らしい感じですけど、そこに大人っぽさを取り入れて、空音ちゃんらしさを心掛けました。空音ちゃん推しのオタ・基くん(豊田裕大)とのシーンが結構あるんですけど、そこでは私の持つあざとさを全力で出しました!

――ドラマの中では、アイドルオタクの心情や応援する姿が細かく描かれています。「実際にこんな人がいる」という共感や、「こんな気持ちで応援してくれているんだ」という発見はありましたか?

GUMI:ドラマの中では握手会とか接触の場で、推しに気持ちを伝える人がいましたけど、逆に私たちのグループは握手会もそうですし、ファンの方と接触する機会がそこまで多くないんです。接触がない分、お手紙とかコメントでファンの方の気持ちを知るんですけど、『推し武道』に触れたことで、直接思いを伝えてもらえるのはいいなと思いました。

――主演の松村沙友理さん演じる、えりぴよの「生きてることがわたしへのファンサ(ファンサービス)」という強力なセリフがありましたね。

GUMI:そういえば、ファンの方も「その気持ち分かる!」と言っていたんです。だから、作品のオタだけでなく、@onefiveを応援するみんなも「そんな熱い気持ちで応援してくれているんだ」と再確認して嬉しくなりました。

MOMO:えりぴよさんはChamJamの市井舞菜(伊礼姫奈)ちゃんを推しているんですけど、舞菜が取材で「髭のあるダンディな人がタイプです」と言ったのを覚えていて、つけ髭をして会いに行くんです。私たちは普段何気なく、SNSで発信したりとかMCで話したりしてるけど、その一つひとつをファンの方々は大切に受け取ってくれてるんだな、と思って。もはや全部を愛してくれてるじゃないですか? そんな存在がいてくださるのって幸せなことだなと思って、みなさんへの愛が高まりました。

MOMO

――ちなみに、ChamJamに対して共感したところはありますか?

MOMO:空音ちゃんがエゴサをして落ち込んだ回があって、すごく共感しました(笑)。やっぱり私たちもエゴサするので、よく分かります。

GUMI:ライブが終わった後に楽屋で調べて「あそこを褒められてたよ」とかね。

MOMO:「気づいてくれたんだ」って。

SOYO:みんなで喜んでるよね!

――インタビューの時点では第6話まで放送されていますが、個人的に好きなシーンはありますか?

MOMO:五十嵐れお(中村里帆)ちゃんの生誕祭で、れお推しのトップオタ・くまささん(ジャンボたかお)がみんなに「最前にどうぞ」と言われて、タオルをばっとやるシーンが大好き! 原作の時から、くまささんが1番の推しだったんです! 私はジャンボさんもすっごく大好きなんですよ。お互いの良さが出たシーンで、かっこよかったです。

――実は、くまささんが1番イケメンですよね。

MOMO:惚れちゃいますね!

SOYO:舞菜ちゃんがえりぴよさんからきび団子をもらうところで、横田文(和田美羽)ちゃんが「ゆめ莉も(人気投票)3位でうかうかしていられないぞ」と言った後に、プレイしていたゲームを奪われて「なに!?」と言ってるGUMIちゃん(優佳)が好きです(笑)。

KANO:空音ちゃんが頑張ってファンサをするシーンもすごく好きなんですけど、その後に舞菜ちゃんが頑張ってえりぴよさんにハートを出すんですよ。(興奮で声が大きくなる)ですが! えりぴよさんは見てないんです。それに対してちょっと落ち込んでる舞菜ちゃんも込みで、あのシーンはめっちゃ好きです!

GUMI:私も舞菜ちゃんのシーンなんですけど、えりぴよさんと舞菜ちゃんが同じ電車に乗り合わせて、偶然居合わせた舞菜ちゃんにえりぴよが「天使だ!」と言ったら、本当に羽が生えてるんです。原作を読んだ時から「これは絶対に天使の格好をするんだろうな」と思っていたので、ドラマで再現されていて嬉しくなりました。なにより舞菜ちゃんが出てくるシーンはどれも可愛くて、ドキドキして大好きです。

SOYO

――周りの知り合いや、ファンの方からの反響は届いていますか?

SOYO:学校の子もドラマを観てくれてるんですけど、「みんな、可愛い子が出てるから観て!」と宣伝してくれています(笑)。あとは「お芝居すごく上手だったよ」とか「本物の水守ゆめ莉ちゃんみたい」と@onefiveのファンのみなさんや、原作ファンの方も言ってくださっていて。初演技で自信がなかったので、とっても励みになりました。

KANO:喋ったことのなかった知り合いに「ドラマ観たよ!」と声をかけてもらえて、友達の幅が広がりました(笑)。親戚とも久しぶりに連絡を取っていろんな話ができたし、あとファンの方からドラマを通して「新しい一面を見ることができてよかった」というコメントもいただいて。そういうのを見ると、頑張ってよかったなって、改めて思います。

――逆に、ドラマきっかけでみなさんに興味を持った方は、@onefiveのライブを観ていい意味でギャップを感じそうですね。

MOMO:最近のことなんですけど、梅田と恵比寿のライブで「初めて来てくれた人もいるかな~?」と聞いてみたんですよ。そしたら何名かいらっしゃって! その後にお馴染みのエゴサをしたら「『推し武道』で興味を持って@onefiveのライブを観に行ったら、すごくよかった」という声がいくつもあって嬉しかったです。

KANO:今までで1番、初めてのお客さんやファンの方が増えたよね。SNSのフォロワーもそうだし、初めてライブに来てくださる方がいたのも嬉しかった。

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